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October 15, 2004
俊足スナップ・デジカメ Canon IXY Digital 50
手に取ると思わず欲しくなってしまうデジカメ、それがこの Canon IXY Digital 50 の魔力。発売前のスペックを眺めた段階では、EOS 20D と同じ映像エンジンの Digic II の搭載は良いだろうし、厚ぼったかった IXY シリーズもやっと薄型化したか、程度の印象。最近ベストセラー・デジカメにもなったという Panasonic Lumix FX-7 で十分満足しているし、まあ同じクラスのデジカメはもうしばらくいらないだろう、と思っていた。しかし、新宿量販店の店頭で発売直後に手にとってみて、その質感の高さに気絶させられそうになった。特殊ステンレス・ボディのズシッと来る重みは、Canon IXY シリーズならでは。だが、これまでは同クラス製品と比較して、ステンレスが故にやや重過ぎるという欠点があった。IXY Digital 50 / 40 では、かなりのスリム化を進め、絶妙な厚み、重量と質感のバランスを引き出した。重厚で気品のある筐体が、Digic II のスーパーチャージャーを得て、きびきびと動作する感覚迄知ってしまうと、手に入れずにはいられない。ということで、恒例の作例フォトアルバムは、こちらを御参照。もちろん今月は、ハロウィン仕様のアルバム・テンプレートにて。
筐体の薄さは、勿論 Exilim Card 程ではないが、FX-7 よりは薄い。レンズの出っ張りや、液晶モニターの出っ張りが抑えられていて、かなりフラットな Body に仕上がっている。ポケットから頻繁に出し入れするこの手のカード型カメラでは、出っ張りの少なさは嬉しい。太っちょ IXY Digital の旧機種を数台利用していた自分には、この薄さは衝撃的ですらあった。想像した以上にスリム。しかし、薄型化しつつもシャッター・ボタンやズーム・リングのサイズは大きいままで残して、Usability にきちんと配慮しているあたりは、さすが Canon。
素性の良いスナップカメラとして、光学ビューファインダーを残してくれているのも嬉しいところだ。液晶利用頻度を減らせば電池の節約にもなるし、アナログカメラを長く使って来たアマチュアカメラマンとしては、光学ファインダーで撮影したくなるシーンは多い。レンズとファインダーの視野の誤差の問題はあるが、ちょっとした街の風景を撮影する様な時や、手ぶれを抑える為に両手と顔の3点によるカメラ支持をしたい時には、光学ファインダーの存在は重宝する。Lumix FX-7 と比較すると、光学手ぶれ防止機能は無い IXY Digital 50 だが、光学ファインダー採用で、手持ちによる夜景写真も、作例の通りそれなりに撮れるのである。
9点の合焦ポイントの中から、被写体をインテリジェントに自動で判断しピントを合わせる機能は、使うほどにその正確さ、信頼性に感心させられる。手前に大きな木があっても、その向こう側にあるビルがメイン被写体と判断してくれるのには驚いた。そして、オートフォーカス速度も迅速。
シャッターを押し下げてからは、Digic II の出番。メモリーカードへの書き込みは、いったいいつやっているのだろうと思う位高速。連写機能を利用すると、メモリーカード容量一杯まで連続撮影出来るほど、SD Card への書き込みスピードが速い。そして、撮影後画像の再生ズームは、IXY Digital の伝統ではあるが、これまた高速な処理、いや IXY Digital 50 では、超高速、と言った方がふさわしいだろう。拡大、縮小、画面移動、いずれも全くストレスが無い。非常に気持ち良く動作する。画像の消去等は、複数枚数あってもあっという間に処理が行われる。
以上の通り、基本性能は申し分無い、俊敏なスナップカメラ。そして多少のお遊びも用意されている。まずは 60 フレーム/秒の高品質動画撮影機能。ここまで高速になると、スポーツ等動体の撮影が面白い。ゴルフのスイング・フォームなどを動画撮影すると、その後のスロー再生やコマ送りで、かなり細かく分析が出来る事になる。
そしてもう1点は、カメラの縦横を判断するセンサーと連動する時計表示。撮影モードで、4方向キーの中心にある FUNC./SET キーを長押しすると起動するのだが、カメラの縦横位置を変えると時計表示の向きも変わる。しかも、カメラ本体を上下に振ると、液晶の色が変化する。子供には、この機能が「手品」みたい、という事でかなりウケた。何もしないと地味なセンサーだが、こういうわかり易い技術プレゼンテーション手法があったのだな、と感心させられた。
FX-7 との比較が増えてしまうが、IXY Digital 50 の残念な部分は、撮影後のプレビュー時の、画面ズーム機能が IXY Digital 50 には無い点かもしれない。細かいピントの確認の為、この仕掛けは本当に役立つ。最近の Panasonic Lumix シリーズを利用していると、必ず多用する機能だ。手ぶれも、FX-7 で撮影していた時と比べると、やはり発生頻度は高くなってしまう。CCD 画素数も5百万でなく4百万、なので FX-7 より落ちるが、ノイズリダクション機能は感覚的には Digic II の方がちょっと優秀かもしれない。
太っちょ IXY Digital の旧機種ユーザーがダイエットでこれに切り替えるも良し、デジタル一眼レフのサブカメラとして常時携行するも良し。外側にも内側にも、Canon の技術力がギュッと詰まった、この秋強力にオススメの一台だと思う。さあ、デジタル芸術の秋へ、踏み出しましょう。
October 15, 2004 in e-Gadget Cabin | Permalink
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Comments
こんにちは。
詳細なレビューありがとうございます!
FX-7と両方使っている人のレビューなのでとても興味深かったです。
minamiさんはどっちか一つだったらどっちを選びますか?^^;
Posted by: koike | Oct 18, 2004 8:04:19 AM
koike さん
お、難しい質問ですね。FX-7 と IXY 50、長所がそれぞれに異なるので1台には決めがたい部分はありますが、あえて失敗をする可能性はあっても絵作りににこだわっているという点で、今の私が選ぶなら IXY 50 だと思います。
ただ、この選択肢は誰にでもあてはまるものではきっと無くて、手ぶれを気にせず気軽に良い写真をサクサクと取りたい方、より大きい液晶画面を望む方には FX-7 をおすすめします。
一方で、Canon 製のレンズや、DIGIC 映像エンジンが作り出す絵に洗脳されているハイ・アマチュアは、迷わず IXY 50 でしょうね。
当方のこれまでのデジカメ利用歴を参照頂くとおわかり頂けるかもしれないですが、Canon 製デジカメから離れては、戻り、を繰り返している様です。
Posted by: minami | Oct 18, 2004 8:10:54 AM
ちなみに、世間一般には、FX-7 が爆発的に売れている様ですね。Panasonic デジカメの救世主、と言えましょう。
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/flash_rss/337705
Posted by: minami | Oct 18, 2004 10:08:15 AM
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