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January 18, 2008
DS 文学全集を、Steve Jobs にも触ってもらいたい
Macworld San Francisco 2008 では、事前の Wired での Leak 記事のスペックほぼその通りの MacBook Air が発表され、当方も早速予約した。ちょっと前に予約をしていた EeePC をキャンセルしてでもこれは欲しい、と、その極薄にこだわった Steve Jobs 哲学にまた心打たれる事に。関連し、NY Times の John Markoff 記者の Jobs インタビュー記事を読んでいて、この筐体にたどり着く迄に2年の歳月と100台の試作機による試行錯誤があった事を知り、到着が更に楽しみになった。
しかし、同じ NY Times 記事の中で、もう一点目を引いたのは、Amazonから発売されたばかりの電子ブックリーダー、Kindle に対する、以下の Jobs のコメント。
“It doesn’t matter how good or bad the product is, the fact is that people don’t read anymore. Forty percent of the people in the U.S. read one book or less last year. The whole conception is flawed at the top because people don’t read anymore.”
そうか、Kindle も Jobs にかかるとこんなものかな、とそのまま納得しかけて、しかしどうもこの一節が気になりながら帰宅した。電子ブックの未来は、そんなに明るくないのだろう か。確かに、iPhone では長い文章を読む気には到底なれない。面白いプロダクト・コンセプトと感じられる Kindle も、海外のレビュー記事では批判的なものも多い。大きさ的にも、電車通勤の日本ではこのサイズでは爆発的普及は無いだろう。携帯小説が人気だが、やや老眼 が出て来た当方には、携帯電話の画面とフォントサイズは正直つらい。日本ならやはり、「文庫本」「新書判」に近いサイズの方が良いのではないだろうか。
とそこで、購入しながら封を切っていなかった、「DS 文学全集」があった事に気づいた。DS の見開き画面が、実は電子ブックのフォームファクターとして最適ではないのか.....
電 源を入れ、最初の電子書籍、芥川龍之介の「羅生門」の1頁目を開いてみて、疑問のもやもやと肩の力が、すっと抜けた様に感じた。「これなら電子書籍でも気 楽に読める」、と安心したのだ。本というフォームファクターは、二つ折り。DS も二つの液晶のおかでで、縦位置に持つと本の様にホールドできる。頁めくりは、液晶画面をめくる方向にドラッグしても、十字キーを操作しても、あるいは背 表紙部分にある R/L ボタンを利用しても行える。電車の中で気楽に読むには、Rボタンに次頁送り機能を設定するのが便利である様に思える。
Amazon Kindle にも負けないのは、WiFi による書籍ダウンロード機能。基本的に50年以上が経過し、著作権が切れた100冊の本を青空文庫から収納しているのが DS 文学全集だが、それ以外にも、10数冊分の電子書籍をネットから入手出来るのだ。その中には著名作家による書き下ろし小説も含まれる。WiFi なので、Kindle が利用しているネットワークと比較すると使える場所は限られるが、本の追加も気軽に行えるというのは有り難い。
そ して、Kindle と比較しての最大の利点は、「電子書籍専用機」では無い、広く普及した携帯ゲームプラットフォームの Nintendo DS で利用出来る事。100冊で2800円という価格も、初めて使う電子書籍、としてのハードルを低いものにしている。日本では Kindle では無く、そして一画面液晶の iPhone / iPod Touch でもなく、DS こそが標準電子書籍プラットフォームに育つのだろうという思いが、実際に使ってみて強くなった。
当方にとって一番嬉しいのは、余計な荷物 を減らしたい海外出張の際に、荷物点数や総重量をこれで幾分減らせる事。今後は新刊の電子書籍が DS の小さなメモリー形式で提供される事を望みたい。ちょっと値段を高くして、1枚5000〜10000円程度の汎用電子書籍メモリーカードを提供し、そこ にユーザーがネットから選択ダウンロード可能な新刊書籍を常時50〜100冊程度収納出来る様にする、そんなサービスが生まれれば、更にユーザーの裾野は 広がる気がする。
UI ではまだいくつか改良を望みたい点もあるが、最初のプロダクトでここまで出来ていれば合格点。ジャズ喫茶、寝台列車の音など、創意工夫に富んだ BGM を設定してそれを聴きつつ本が読める、という機能もゲームメーカーらしい発想で面白い。
Jobs にも是非、DS の書籍リーダーを試してみて欲しい。そうすれば来年の Macworld San Francisco の Keynote Speech の最後に「One more thing」として、折りたたみ二画面液晶の新 iPod/iPhoneが登場する事になるかもしれない。(笑)
January 18, 2008 in e-Gadget Cabin | Permalink
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