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June 28, 2009
Pentax K-7、デジイチ新時代を拓く2機種目、の初日レビュー
ヨノナカは iPhone 3GS の話題で持ち切りだが、当方の関心は6月末〜7月初めにかけて次々に発売される新デジタル一眼に向いていた。今週は Pentax K-7、そして来週は Olympus E-P1 が日本市場に登場する。新しいデジイチ、の流れは、この2機種の前に Panasonic Lumix GH1 から始まっていた気がする。デジタル一眼市場での占有シェアが小さいからこそ、デジタルの特性を活かした新たな挑戦は下位メーカーから生まれて来ている。GH1 ではリアルタイム AF や EVF に支えられた「本格的な HD ビデオカメラ機能」がデジイチに初めて搭載された。他社の「オマケ」的な動画撮影機能と比較すると、本気でビデオカメラの代替になる様に設計された機種は GH1 が初めてだった、と言って良いだろう。
そしてデジイチ革新の第二弾はこの Pentax K-7。K-7 の凄さは、初級機に近い小型パッケージ、中級機の価格で、上級機並みのハイエンド機能を取り込んで、デジイチのカテゴリー破壊を実行してしまったところ。100% 視野率のビューファインダー、防滴・防塵構造、最大5.2コマ/秒の連続撮影機能、最速 1/8000 秒のシャッター、そして HD 動画 (AVI, Motion JPEG 30fps) といった多機能を、マグネシウム合金のコンパクトでタフなボディに内包している。
来週はデジイチ新時代を担う本命と目される超小型マイクロフォーサーズ機 Olympus E-P1 も発売となるが、今週はまず K-7 のファースト・レビューから。本日撮影した作例は、こちらの flickr set にて。(水彩画エフェクトの効果がわかるスライドショーは、こちらからどうぞ。)
K10D/K20D と比較すると、起動時の挙動がまず異なる。ゴトゴトと CMOS を揺らすのではなく、キュイーンと超音波によるゴミ落としでスイッチがオンになるのだ。ゴトゴト音に疑似生命の躍動を感じていた K ユーザーには、多少物足りないかもしれないが、使っていると次第に慣れて来る。
AF 速度はもの凄く速いわけではないが、軽快に作動する。当方は 55mm f1.4 レンズと組み合わせて利用しているので、超音波モーターでピントがスッスッと決まり、ストレスは無い。ただ、AF モードの背面のセレクターレバーは、小型になって操作感は K20D より低下した印象だ。(当方はこのレバー切り換えはあまりしないので実害は無いのだが。)
小型パッケージで防滴/防塵性能を高めたせいか、各ボタン類の反応は、通常の押し込みでは反応しない事がある。通常より意識して深く、強くボタンを押し込む、それを行うとボタンがきちんと作動する、という印象だ。このあたりはタフ化を図った事とのトレードオフかもしれないが、使い慣れないとボタン操作ミスにつながるので注意が必要かもしれない。左肩撮影モードダイヤルのロック機構も、頻繁に撮影モード変更を行う場合にはやや固いので注意が必要である。
本機は、サイズこそ通常の中/上級機と比較し小型ではあるが、重量はそれなり(ボディ単体 670g、電池込み 750g)にある点は、腰痛持ちの方は注意して頂き度いポイントだ。決して、もの凄く軽いカメラ、では無い。小さい中に、ぎっしりメカが詰まって見かけよりズシリ、そういう印象だ。
ライブビュー時のピント合わせは、シャッター半押しで無く背面の AF ボタンで行う事になるが、コントラスト AF はまだ発展途上か、合焦速度は Olympus、Panasonic、Sony 等と比べるとまだまだ遅い。ライブビュー撮影では結局、当方はマニュアルフォーカスを多用する事になった。ライブビューへの大きな期待は、禁物であろう。
まずは、気になった「問題点」を以上列記したが、どれも当方の使い方では「致命的」では無い。むしろ、利点が多い。まず気に入ったのはホールド性。人間工学を追求したと思われる形状のグリップは、背面の親指と、シャッター下の中指の二本指で支えるだけでも安定する様な、握り易い形状になっている。「持ち易く愛着がわく道具」は、携行頻度アップに直結する。K-7 はこの点で合格点以上、である。GH1 の小型で無機質なプラスチック・グリップと比較し、滑らず、安定している。
電子水準器は、背面液晶だけでなく、ビューファインダー上でも確認出来る。本機ではライブビューの使い勝手はあまり良く無いので、光学ファインダー内で必要な情報が確認出来るのは便利である。水準器の動きもリニアで、カメラ傾斜の変化を俊敏に察知する。
シャッター音は、K10D/K20D に比較しかなり静か。しかし心地よい残響チューニングもされていて、当方的には好みのシャッター設定である。前後のダイヤル操作も、背面液晶の各設定項目にどちらのダイヤルを回すと絞り/シャッター/ISO/露出補正が出来るのか、直感的にわかり易くダイヤル小画像が表示され、UI 設計は初心者から上級者迄、マニュアルを読まずともすぐに使える様に工夫の跡が見える。
そしてこのカメラのデジタルの特色を活かした面白さは、超多機能なデジタルフィルター、にある。撮影前処理で出来るものと、撮影後処理で出来るものがあるが、どれも処理速度は速く、あまり待たせない感じである。HDR は三脚が無いと厳しいのでまだ良い作例が撮れていないのだが、これは後日載せる事にしよう。今日は水彩画エフェクトを作例の通り各種試してみたが、これも実に楽しい機能だ。全てカメラ内部で処理出来るので、Photoshop 要らず、である。
カメラで画像再生中に、下向き十字キーを押すと、すぐにデジタルフィルター加工メニューに入る事が出来る。複数のエフェクトを重ねる事等も可能で、これを試しているだけであっという間に時間が過ぎてしまう。店頭で本機を試す方は、是非この簡単画像加工も試して頂き度い。トイフォト、ミニチュア、HDR、水彩画、魚眼....と、短時間では全てを試すのが大変な程、各種揃っている。
行きつけの地元カメラ屋では、Pentax K-7 の初日在庫は全て売れてしまって、今後は予約が必要との事。新時代を拓くデジイチへのユーザー期待の高さが感じられる。当方も勿論満足、です。
June 28, 2009 in Digicame Cabin | Permalink | Comments (0)
June 14, 2009
Pentax K-7 新宿 Pentax Square レビュー(デジタルフィルターと HD 動画機能)
先月秋葉原 UDX で初めて実機を触った Pentax K-7。その後 Olympus の意欲的なマイクロフォーサーズ機 E-P1 の発売もほぼ確実となり、デジイチとしては小型サイズとはいえ、それなりに重量のある K-7 を購入すべきか迷いが生じて来た。そこで本日、冷静な気持ちで再度 K-7 を試す為、新宿 Pentax Square へ。以前の場所、三井ビルから新宿駅により近いセンタービルの地下に移動し、量販店街からのアクセスも楽になった。Pentax Square には2台の K-7 実機が新しい防塵/防滴レンズ2本とともにデモ展示されている。本日はデジタルフィルター機能と、HD 動画撮影機能を中心に再検証。
まずはデジタルフィルターの中でも気になっていた、HDR を試す。3枚の写真を異なる露出で撮影、黒潰れと白飛び部分を無くす事が出来る HDR 機能だが、普通の室内写真では暗部が明るくなる事が中心で、ややぼやけた写真になってしまう。これはもう少しハイコントラストな屋外や、より暗い夜景写真で試した方が良さそうだ。ただ、処理は非常に速く驚いた。デジタルフィルターでもう一つ気に入っているのは水彩画エフェクト。これは撮影後の後処理フィルターとなっている。先に同じフィルタが導入された Pentax k-m より処理速度が速くなっているそうで、確かに写真から水彩画に変化するのは一瞬。これがなかなか風情のある映像が出て来るので見入ってしまう。
そしてここからが、Pentax Square のガイドさんの力が入るところ。そう、デジタルフィルターを、複数種類駆使して、一枚の画像に次々と変化をつける事が出来るのだ。写真から水彩画、それを魚眼映像にして....と一瞬にして元の映像が背面液晶内で複雑に変化する。まるでマジックを見ている様な、不思議な感覚。ガイドさんも指摘していたが、撮影旅行帰りの電車内画像処理が楽しくなる事請け合いだ。ちょっとした PC 顔負けの処理スピードなのである。
次は動画機能。ロック付きの左肩モードダイヤルを映像マークにするとそれで準備完了。AF は、撮影開始前だけ有効なので、まずはピントを...と、シャッターボタンを半押ししてもピントは合わない。カメラ背面の AF ボタンを押す事で、コントラスト AF が働き、ピントが合うのだ。合焦までの時間は、コントラスト AF では余分にかかる印象で、このあたりは Nikon D90 等と大きな差異は無い。というか、Lumix GH1 が動画モードのコントラスト AF ではやはり、ずばぬけて優秀、である。シャッターボタンを押して撮影開始後は、ピントはマニュアルで合わせる事になるので、急激に距離が変わる被写体の撮影は避け、三脚利用で撮影するのが良さそうだ。撮影時の動画像は、92万画素の3型液晶なので見易く美しく、ビデオ撮影はスムーズに行う事が出来た。
検証二回目で再確認したのは、ボディ重量は見た目よりどっしりと体感されるが、防水/防塵キットレンズが非常に軽いので、全体重量は予想を裏切る程軽く感じられるという事。K-7 を買うならやはり、新しい標準ズームはセットで揃えて置きたいところ。また、細かい点だが、右人差し指がかかる前面のダイヤルはちょっと斜め上の角度に設定されていて操作に無理が無い。人間工学的デザインの完成度追求には余念がない様だ。
いややはり、良いカメラです。堅牢さ、機能の豊富さ、そして小型軽量さから、流行に流されず長期間保有出来るデジイチが一台が欲しい、という方にお勧め出来ますね。要発売前予約。
June 14, 2009 in Digicame Cabin | Permalink | Comments (0)
Panasonic Lumix FT1 : 動画機能のレビュー
Panasonic Lumix FT1 AVCHD Lite Movie Test from Kazuya Minami on Vimeo.
Panasonic Lumix FT1 を購入したくなった理由として、前のエントリーの通りそのタフネスさがあるのだが、もうひとつは Lumix GH1 と DNA が共通する AVCHD Lite 動画撮影機能。AVCHD は PC での編集環境は限られる(ちなみに Macintosh のデフォルト動画編集アプリ、iMovie との相性は悪く無い)のだが、記録される動画像ファイルの圧縮率の高さや、非 PC 世界の大画面テレビや HDD レコーダーとの相性の良さ、Panasonic / Sony 2大メーカーの力の入れ具合等から、今後のデジカメ動画フォーマットとしては主流となる可能性が高い。FT1 には、AVCHD 規格に沿うビデオ機能が搭載されている。Motion JPEG フォーマットでの動画記録も選択出来るが、限られた SD カード容量を勘案すると、AVCHD で撮る方が賢明であろう。GH1 動画同様に、iMovie で編集し、vimeo にアップロードした動画のサンプルは、上記のフレームを御参照頂き度い。
兄貴分の Lumix GH1 動画と比較すると、細部のシャープさや滑らかさでやや劣る部分があり、録音もステレオでなくモノラルになってしまうが、PC/Mac 上で再生する動画としてはそれなりに楽しめる。強い光源があった場合の縦スミア発生問題はビデオ撮影でも顕著となるのだが、そうした被写体を外すと動画像のクオリティはコンデジとしては満足出来るレベル。
動画撮影カラーモードでは、白黒やセピアを選択出来るので、昔風の動画に仕上げる事も可能。Scene モードでは、ピンホールカメラモード他、エフェクトを活用した動画撮影が可能となる。ビデオ撮影がカメラ背面右手の赤い録画ボタンで即スタートする点は、GH1 と同じ UI で非常に使い勝手が良い。ビデオ撮影枠は16:9 なので通常の静止画枠 4:3 よりはやや狭い撮影枠が、動画がスタートすると表示される。特筆すべきは、ビデオ撮影開始後でもオートフォーカスがきちと作動し、電動ズームも利用可能となる事。デジタルビデオとして実用的なポイントを、GH1 同様にきちんと抑えている点はさすがビデオ開発歴が長い家電メーカーである。ステレオ録音に対応していれば完璧だったが、それは次機種に搭載されるのであろうと期待。
数秒〜数分のスナップ動画を、静止画撮影の合間にちょこちょこ撮りだめて、帰宅後 Mac/PC で一本の動画に編集する。丁度 Lumix GH1 で実践している作業の流れなのだが、Lumix FT1 ではそれをよりコンパクトで軽い筐体で実現出来る。最近は、GH1 より FT1 を携行する頻度が高くなって来た。ウェアラブル・ビデオ・マシーンとして、タフな筐体は梅雨の季節にも頼りになりそうだ。
June 14, 2009 in Bear's HD video | Permalink | Comments (0)
June 13, 2009
Panasonic Lumix FT1 レビュー : 夏の常時携行好適カメラ
別に水中や砂漠で写真を撮る訳ではないから防水/防塵カメラは要らない、と思っている方にも、Panasonic Lumix FT1 は夏の常時携行カメラとして役に立つ。暑い夏、どうしても汗をかき易くなり、軽装となるので万が一のカメラ落下時対策も重要。FT1 は耐水/耐衝撃性能が高い為、素の筐体をそのままスッとポケットへ。収納ケースも必要無い為、咄嗟のシャッターチャンスにも強い、スナップ好適カメラとなる。(ただし、メインスイッチを押してから起動に一瞬タイムラグがあるので、その点は割り引いて見る必要はあるが。)しばらく利用してみたので以下レビューを。flickr の作例はこちらの set からどうぞ。(スライドショーは、こちらから。)
これまで利用していた Pentax Optio W60 よりは筐体は大きくなり、重量も増すのだが、その分作り込みはカチッとしていて安心感がある。デザイン的にも無骨なアウトドアカメラだ。カチッとしすぎていてシャッター前のスライド式ズームレバーがやや固め。次期モデルで最も改善を望みたい部分。
背面の撮影モードダイヤルはもう少し大きいダイヤルにして、モード設定が不用意にずれない様に固め設定にして欲しい気もするが、手袋をつけての操作ならこれ位が良いのだろうか。
以上の点は辛めの評価となるが、操作系に関して後は大きな不満も無い。他のボタンは操作感も良好で、液晶画面上のメニュー操作 UI も Lumix の伝統を引継いだ、分かり易いものになっている。
作例を見て頂くとおわかりの通り、昼間の屋外撮影は色再現も鮮やかでほぼ満足出来る。しかし夜間/室内撮影等で、強い光源がフレーム内に入ると、やや強めの縦スミアが発生する事がある。(動画撮影時でも、これは発生する。)この点は注意が必要だ。
通常の撮影は iA (インテリジェントオートモード)でほぼ問題無いが、少し遊ぼう、と思うと Scene モードが面白い。速度優先なら1秒間10コマ(画素数は2〜3百万になる)の高速撮影が可能。カシオのコンデジには及ばないが、それなりの連写が可能だ。アートフィルター的デジタル効果で遊びたいなら、トイカメラ風になるピンホール、粗い白黒写真風になるサンドブラストも、やはり記録画素数は限られてしまうが楽しめる。
実用機能で面白いのは、撮影モードダイヤルで iA の逆端に設定された「メモ」モード。メモモードでは、記録画素数が 2M に切り替わり、記録先もSDでなく内部メモリになる。40M容量の内部メモリに、80枚強、日常利用する時刻表や備忘録等のメモ写真を入れて保管出来るのだ。メモ画像再生中、拡大した画像の中でズームポイントを設定すると、次回からはズームレバーを操作しただけで指定ポイントが再度拡大される様になる。時刻表中の朝の発車時間や終電の場所を記憶させておいて、すぐに見たい場合に大変便利な機能だ。旅カメラとしてもこの記録機能は重宝しそうである。
筐体がタフなだけではなく、ソフトウェア機能も実に豊富で、使い倒し甲斐がある。夏へ向けての一台として、購入満足感は高い。AVCHD Lite 動画撮影機能も良く出来ているので、ビデオレビューは次のエントリーにて。
June 13, 2009 in Digicame Cabin | Permalink | Comments (0)


