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September 26, 2011
28mm 広角単焦点最強スナップ機、リコー GR DIGITAL IV を発売前試写
青山骨董通りで開催された、RICOH GR DIGITAL IV (GRD4) 発売前の体験イベントに、3連休を利用して行ってみた。地下鉄表参道駅から徒歩だったのだが、開催場所のギャラリーはほぼフジフィルム本社近くで、かなり遠い。しかし、東京ではここでしか開催されないので、散歩がてら向かってみる。
場所は遠かったが、会場となった Modapolitica は地下1階ながら雰囲気も良く、広め。三連休の中日でそれほど来場者も多い訳ではなく、じっくりと発売前の新型 GR DIGITAL を触って試す事が出来た。
発売のアナウンスとともに、当方が予約を入れたのは GRD4 の1万台限定、ホワイトカラー。GRD4 から採用となった、携行時に間違って電源がオンになる事を防ぐメタルキャップも、白専用が用意されている。GRD4 の様に自動開閉するレンズキャップは、カメラを入れたケースや鞄が外から圧迫される事で故障する事も多いので、この仕組みは有り難い。
来場者には、くじ引きがあり、スカでも当たるのがこの、GRD 特製タオル。ファンには嬉しいオマケである。GRD の模様がきちんと縫い込まれていて泣ける仕上がりだ。
更に、会場でもらった用紙に記入し、GRD4 を後で購入すると、GRD 特製マグライトももらえる、というダブル特典。ここまでオマケが豊富だと、遠くまで歩いて来る甲斐もあるというものだ。
GRD4 の外観は、注意深く見ないと GRD3 そっくりだ。今回は中身が大きく変わったということで、AF の高速化度合いを確かめる、というのが一番の目的。
会場に到着したのが午後2時前だったのだが、2時〜3時の1時間で、20台の GRD4 を貸し出すという。外出も可能ということで、身分証明書の提示は必要なのだが、早速 GRD4 を借り受けて、会場の外へ。骨董通り界隈はあまり来ない場所で撮影ポイントも良くわからないのだが、ブラブラ歩きながら被写体を探し始める。
AF は、前評判通り外部 AF 追加で速い、速い。もはや、焦点合わせをしている、という事を意識しなくなるほど。GRD4 では、マクロ撮影の時以外はあまり焦点を気にせず、ひたすらフレーミングと、光の補正に集中出来る。スナップカメラとして、非常に優秀なカメラだ。GRD3 まで全ての世代をかつて利用していたので、同じ操作感覚で迷い無く使い始められるのも良い。現在 GRD3 を所有している方は購入を迷うところかもしれないが、ひたすら GRDをスナップカメラとして利用されるカメラマンであれば、4の AF スピードは視神経の感覚に十分応える、嬉しいものだろう。
ダイナミックレンジも広く、明暗がはっきりした場所でも、細かい描写を可能としてくれる。
レンズのコーティングも秀逸で、太陽が画面に入りこんでも、フレアやゴーストが殆ど目立たない。スナップカメラとしていつ太陽光線が入り込む角度になるか予測出来ない状況でも、このカメラはきちんと仕事をしてくれるだろう。
GRD4 で追加された、画像設定モードの「ハイコントラスト白黒」も、なかなかに面白い。会場への帰り道、このモードに切り替えると、面白くなって通常のカラーモードを忘れて熱中してしまった。結果はこちらの作例をいくつか並べるので、御覧頂き度い。
1時間ちょっとの時間ではあったが、体験イベントのお陰で、発売前から GRD4 の楽しさに触れる事が出来た。会場内の撮影も自由、モデル撮影コーナーもあって、実機外出貸し出しも可能となる等、クチコミマーケティングの勘所も押さえられたイベントであった。
予約したホワイトも、奇麗な艶のあるペイントという事を実機で確かめられたので、最後までブラックと迷っていたのだが、これで良かったと思う事が出来た。当日の作例は、こちらの flickr アルバムにまとめたので、あわせて御参照頂き度い。(やや大きめ写真のスライドショーは、こちらからどうぞ。)
September 26, 2011 in Digicame Cabin, RICOH Cabin | Permalink | Comments (0)
September 25, 2011
BCL の名機クーガ 2200、昭和生まれメカへの憧憬
きっかけは、メルボルンの話。Twitter で同僚から「メルボルンが世界一住み易い都市に選ばれた」というニュースを知らされて、瞬間蘇ったのは、ラジオ・オーストラリア日本語放送「ワライカワセミの声」のオープニング。小学校高学年〜中学生時代に流行し始めた、BCL 短波ラジオによる海外放送受信は、インターネットが無い昭和時代に海外情報とリアルタイム触れられる、貴重な機会を提供してくれていた。
秋の夜長に毎晩、雑誌を見ながら竹竿等の素材を工夫し作った手製アンテナを窓の外に突き出し、雑音の海からチューナーのダイヤルを指先で小刻みに回してレアな海外放送局を必死で探す。その時に利用していた秀逸な BCL ラジオ達の記憶も、同時に蘇って来た。松下電器/Pnasonic 製のクーガ (COUGER) 2200。アナログチューナ系の短波ラジオとして昭和51年に登場した本機は、Sony 製のスカイセンサー (Skysensor) 5900 と BCL 少年たちの人気を二分する名機だった。
回転するジャイロアンテナは、MW (中波)のラジオ放送を聴くために有効。大きなフェライトコアが入ったこのアンテナが、BCL ラジオであることを主張していた。ラジオカワセミの声が頭から離れなくなって数週間、中野の路地裏を写真撮影で徘徊していたら、店の中で古くなった本や陳列品を即売している飲食店に遭遇。そしてなんと、埃まみれになったクーガ 2200 が!「動くかどうかわからない」というシロモノだったが、これも運命と、拾うことを即断。1500円でその埃の塊を手にして帰宅。そして丁寧に汚れを落として行くと...おや、中身は結構大丈夫そうだ。試しに眼鏡プラグのコードを、やや口径がずれているのを気にせず後ろに接触させてみると...ちゃんと動くでは無いか!ダイヤル照明ライトも見事に点灯!3連休を利用して、次はクーガ用の電源コードを探すべく、秋葉原へ。
ネットで事前に検索したところでは、35年前に発売されたクーガの電源コードを売っている店は見当たらなかったのだが、電源用ケーブル専門店は、総武線ガード下にちらほら。まずはそちらを探してみる事に。しかし、さすがに古い家電製品用電源ケーブルの在庫は無く、自作を勧められ、とりあえずは自作用のコネクタとケーブルを350円で購入。しかし、それでもあきらめきれず、中高生の頃に通った、総武線高架下の部品ショップが所狭しと並ぶ「秋葉原ラジオセンター」に行ってみる。昔のままの古い階段を二階に昇ると、ネット検索でも見つけられなかった、懐かしの BCL ラジオが多数並ぶお店があるではないか!
一番最初に BCL ラジオとして購入した東芝 TRYX1600 在庫は残念ながら無かったが、スピーカーが大きく印象的なクーガ 115、そしてクーガ 2200 も2万円しない中古品が2台ほど在庫有り。山本無線 e-BOX。ユーザが一定期間、透明プラスチックのショウケースの一区画を借り、自分の商品を置いて代行販売してもらうという、中野ブロードウェイでもおなじみの仕組みが、昭和時代のラジオ他電気製品を中心に、JR 高架下でひっそりと運営されていたのだ。そしてその店に、なんと新品の松下電器純正の電源コードが!630円と安価で購入出来、まずは一安心。
獲物を無事確保し、今度は e-BOX 店内を散策。非常に狭い店内に、懐かしい BCL 系商品が多数。COUGER の次の世代を担った、赤色 LED によるデジタル・チューニング(短波のみ)が可能な PROCEED 2800 は、非常に程度の良い中古が置いてある。当時は難しかった待ち受け受信が出来る機種として、少年達には垂涎のマシンだった。当時の定価 49,800 円よりも安く、4万円ちょっとで販売されている。
ソニー製スカイセンサーは今でも人気商品なのか、5900 が3台在庫。程度も良さそうで、価格的にはクーガ2200 より高い3万円台半ばの中古品も。
秋葉原ラジオセンター二階は、中高生の時にも、CB 無線の端末等、珍しい商品を多数置いていた記憶があって今回もその経験から足を運んだのだが、今でも雰囲気があまり変っていないことに驚いた。隣の秋葉原デパートは内外ともに新しくなって、アトレになってしまったのだが、こちらは全然変っていない。その状況に、昭和世代としてはほっとする。
BCL ラジオは、クーガ 2200 も棚の上で触れる状態の中古品が。発売当時の店頭 POP も一緒に並べてあったりして、なかなかに泣かせるものがある。
BCL よりさらに昭和を遡りたい向きには、真空管ラジオ等の在庫も多数。昭和生まれのメカ達の在庫は、ラジオだけでなく多岐に及ぶので、昭和ガジェットファンなら是非一度は訪問して頂き度い店である。PSE 法が施行され中古家電製品を販売しにくくなった中で、e-BOX の様なオフラインオークション的仕組みが秋葉原で生まれているというのも、時代を反映していて興味深い。詳細はこちらの、日経トレンディ記事からお読み頂けます。
かつての BCL 少年は、当時収集したベリカードを無くしていたとしても、日本語放送の貴重な録音がアーカイブされたこのページで当時の雰囲気を思い出して頂いて、その後是非、BCL ラジオの優良中古を手にして欲しい。ネットラジオで瞬時に海外のラジオ放送が聴ける様になった今だからこそ、35年を経て今なお稼働する純アナログ機の手触りはまた格別、だ。
September 25, 2011 in Analog Gadget Cabin, Bear's Audio Visual Cabin, Bear's Diary | Permalink | Comments (0)
September 04, 2011
ナノ一眼 PentaxQ、21世紀 auto110 デジタルの完成度
2011年8月31日。30年の月日を経て、夢のデジタル・カメラが、ようやく姿を現した。PentaxQ。それは、1979 年に同じ Pentax 社が手がけた auto110 の、正当進化ナノ一眼。この日をどれほど待っていたことか。ズームレンズを同梱したキットの発売は9月半ばに遅れたが、とりあえずは標準レンズ付きキットと、他3本のトイ・レンズを手に入れて、早速利用開始。マグネシウム合金製のボディは指先にも伝わる堅牢さで、200gの軽量さに反して、がっしりとした剛性感で頼もしい。絶妙に配置されたモードダイヤルとコントロールダイヤルは、右側上部に配置され、クリック感もしっかり。ギミック的な伸縮フラッシュも、心配された程華奢ではなさそうだ。全体に、一眼レフを長年手がけたメーカーらしい設計の配慮が見える出来映えだ。コンパクトカメラからの進化、ではなく、大型デジイチからのダウンサイズ、という設計思想が理解出来ると、このカメラの真の価値が見えて来る。
外見だけではなく、中身もより大きなデジイチと比較し遜色無く、驚くほど多機能だ。この超小型カメラのどこにそれ程の機能を収めたのか、と驚くほどのデジタル機能の集積。RAW + JPEG の同時記録が可能で、RAW 現像もカメラ内対応。デジタルフィルターも昨今の Pentax デジイチの例に習い、水彩画、ポスタリゼーション等主要なものは全て入っている。しかも水彩画エフェクト等も後処理ではなく、リアルタイム処理で画面を確認しながら撮影出来るから驚きである。PentaxQ のデジタル画像処理エンジンは、超小型で超高速、だ。
フォーカスも25点に対応し、連写は最大5コマ/秒。動画撮影も、Mac 等のパソコンでも処理し易い MPEG-4 AVC/H.264 規格で FullHD 対応だ。動画撮影時の音声は残念ながらモノラルだが、さすがにステレオマイクまで入れる場所は無かったのだろう。
実際の撮影画像は、01 Standard Prime レンズの作例はこちらを御覧頂き度い。(スライドショーでやや大きい画像は、こちらからどうぞ。)本日、03 Fish-Eye 17mm 相当 f5.6、04 Wide 35mm 相当 f7.1、05 Telephoto 100mm 相当 f8 の、3種類のトイ・レンズに関しても試写を行ったので、その作例はこちらで。(スライドショーの大きめ画像は、こちらから。)
Standard Prime は f1.9 と明るい標準レンズで、安定した画像を提供してくれる。1/2.3 インチと小さい CMOS サイズなので、開放ボケは限定的ではあるが、控えめながらもきちんとボケを出してくれる。人工的にボケを作り出す BC (Boke Control) という撮影モードもあるが、こちらは人工度合いが強すぎて、当方的にはあまり使う事は無いという結論。あくまで自然なボケで勝負していきたいレンズである。
3種のトイ・レンズは、適当に撮影している間はマニュアルフォーカスが定まらない印象だったが、使い込むと MF アシスト機能を利用し中央部の画像を 2-4 倍に拡大してピント合わせが出来る事がわかった。おもちゃレンズであるが、実はピントはシビアさが要求される。Far 一杯にしていると無限遠、という事も無さそうで、このあたりはスナップレンズとするには注意が必要だ。Fish-Eye を含めてあくまで一枚ずつ、しっかりピントを合わせて行く必要があるレンズの様だ。
それでもトイ・レンズなので、ピントがぼけた写真も多くなるのだが、たまに良い写真が出来上がる意外性のある面白さ、が味わえる。このあたりは、高品質画像を安定的に結像する Prime レンズと全く別の意味で非常に面白い。トイ・レンズはそれぞれ f 値は固定なので、全て絞り優先撮影となる。フォーカスも、レンズに電気接点があって伝えている為か、自動で AF から MF に切り替わる為、余計な操作は必要無い。特に Fish-Eye の180度画角は劇的なので、面白く使う事が出来そうだ。Wide/Telephoto の2本は、現在は重宝するが、Prime ズームレンズが登場すると出番が減りそうではある。
まだ全ての機能を試せてはいないのだが、前面に配置された、4つの番号を持つクイックダイヤル、この使い勝手の良さに当方は惹かれた。水彩画やモノクローム等のスマートエフェクトを当方は当てているのだが、要はそうしたリアルタイムデジタルエフェクトの切り替えを、専用ボタンで行ってくれるのである。専用ボタンがあるだけで、設定が容易になる事で、エフェクトの利用頻度は劇的に上がる。超小型ながらダイヤルの動作もしっかりとしていて、機能切り替えも素早く、感心しきりであった。
まだ1週間も使っていない PentaxQ だが、大きさは auto110 と同じでも、中身は同社の最新大型デジイチ K5 や K-r から譲り受けた機能も多数。小型/軽量で本機を求める初心者ユーザーも多いのかもしれないが、中上級者でも現在所有しているデジイチのサブ・スナップ機として、活用機会の多いカメラになるのではないだろうか。
30年前に auto110 ユーザーが見た夢は、21世紀のデジタルカメラ職人達の手によって、想像を越える独創的なナノ一眼に進化を遂げた、という事実がひしひしと伝わる渾身の作品。是非店頭で実機を手に取って、その実力を試して頂きたい。
最後に、当方から Pentax さん、または周辺機器メーカーさんへのお願いは、PentaxQ マウント用、auto110 レンズアダプターを開発頂きたい、という点。小さい CMOS なので、特に望遠側の倍率が大きくなって、面白く使えるはずである。Pentax の展示会では K マウントレンズ対応アダプターの試作品は展示された様だが、是非 auto110 用も発売して欲しい。切にお願いする次第。
September 4, 2011 in Digicame Cabin, Pentax Cabin | Permalink | Comments (0)






















