EOS Kiss Digital のレビュー記事、「上位モデルEOS 10Dに画質で互角の勝負 EOS Kiss Digital 」、が掲載された。このところ、EOS Kiss Digital 系の記事は Web 上では WPC Arena がぶっちぎりで他媒体に勝っている様な気がする。実写リポートも一番早かった。うーん、これを見てしまうと、さらに背中を押される。Canon 幹部の考え方では、EOS Kiss Digital は、アナログ一眼レフで初めてマイクロ・コンピュータを搭載した Canon AE-1 以来の革新的な一眼レフカメラという位置付けの様だ。確かにその意気込みを、価格と性能に感じる事が出来る。30代後半の当方が初めて触れた本格的な一眼レフも、そういえば AE-1。その後、カメラ・ロボットというキャッチフレーズで Canon A-1 も登場、デジタル技術がアナログなカメラ本体に付加されていく事に驚きと興奮を覚えたものだった。その興奮の延長にある、手の届く範囲に初めて登場したデジタル一眼レフ、それが EOS Kiss Digital なのだろう。(それにしても Canon は昔のカタログや広告をちゃんと Web 化しているのだなぁ。素晴らしい。)
1976年の発売で、AE-1 の標準レンズ付きの価格が8万1千円。A-1 は1978年で同11万4千円。その後の物価の変動や使っている部品の価格を考えあわせると、EOS Kiss Digital の価格は決して高いという訳では(安くもないが)無いのかもしれない。フィルム代、現像代もいらなくなるのだし。(プリント代やメディアストレージ代はかかるが、全体としてかなり安価になる。)
この秋は、日本の、いや世界市場規模での普及価格帯デジタル一眼レフ登場時期として、歴史に刻まれる事になるのだろう。ライバルを見回しても、Pentax の *ist D や、Olympus の E-1(10月発売の Olympus E-1 だが、ライバルに負けけない様にという意図か、量販店店頭での発売前展示が始まっている。)、そして一眼レフでは無いが一眼レフ並みの機能を持った Minolta Dimage A-1 など、本格的なデジタル一眼レフカメラの新製品が目白押し。買う側としては、嬉しい悩みの時期になる。そうした強力なライバル群の中で、挑戦的な価格とスペックで登場した EOS Kiss Digital は、それなりのシェアを占める事になりそうな予感がする。
完全デジタル武装した21世紀の AE-1 、EOS Kiss Digital の発売開始まで、後17日。