知人の S さんが、昨日の人質映像で、日本では放映されていなかった部分がある事を教えてくれた。人質への配慮や、国としての今後の対応への配慮等もあって昨晩のニュース映像からは削除されていたのだと思うのだが、結局こうしてネット経由で映像は入って来る。本事件に対する意見は様々なものが有るが、出来るだけ多くの情報を知った上で、今後日本が進むべき方向性をきちんと考える必要がある。小泉首相が繰り返す、「国際貢献・イラクの復興支援」、は勿論大切だが、復興支援へ向けて命をかけて立ち上がっているのは自衛隊だけでは無く、今回拘束されてしまった様な、民間の草の根活動家の方々も多く居られる。イラクへの入国時期やルートに問題があったのかもしれないが、人命がかかっている今、Priority の低い議論を行っている時間は無い。国際的な協力も得た上で、救出方法を多方面から考えねばならない。誘拐した犯人達は勿論許せないが、その原因を作った行動は何だったのか、その問いも忘れずに、限られた時間で具体的アクションを決めるべきではないか。凶悪な犯人の脅迫に素直に従うのは、国としての大儀や米国との友好関係を保持する観点からは難しい部分もあろうが、政治を優先した結果、貴重な人命を失い、さらに自衛隊迄泥沼の内戦に引き入れられて行く、という状況は避けねばならないだろう。まずは、現実を直視しよう。未放映映像へのリンクは、Real Player 版と、Windows Media 版の2つ。3人の人質は決して、丁寧な扱いを受けてはいない。
サマワの自衛隊宿営地のロケーションに関しても、暗いニュースリンク、によると、引き上げ米国兵士からこんな告発があった様だ。
サマワで被爆した米駐留軍兵士、テレビで告発ニューヨークデイリーニュース2004年4月3日付け記事によると、イラクのサマワに駐留していた第442憲兵部隊に所属する兵士の内、帰国後に検査を受けた9人の内4人が、劣化ウラン弾の残留物で被爆し、放射線障害に苦しんでいることが判明した。
この疑惑に関する、現地での詳細調査も必要であろうし(北海道の、劣化ウラン弾疑惑を調査したいという18歳の若者の今回の入国目的は、これにも関連するのかもしれない。)、まずはタイムリミットになる前に少なくとも隣国まで自衛隊を引かせる、という手もあるのではないか。この宿営地付近の被爆疑惑は、一端自衛隊をサマワから引かせるには、十分な国際的理由となり得るはず。イラク国内の情勢悪化で自衛隊自身も宿営地から外に出られない状況となっている今、隣国に移動しても大きな問題は無いはずだ。まずは人質を取り戻し、それから次の具体的な一手を考える事は出来無いだろうか。議論より、人質救助を第一義とする、日本政府としての迅速で具体的な行動が今、求められていると私は信ずる。