京ぽんを使い続けて、最も不満だったのが、メモリー容量の少なさ。それにしても、11万画素のカメラで数枚撮影しただけでメモリが一杯って、どういう事だろうと、メモリー使用量を示す円グラフのページを見てみる。すると、ピンク色の「その他」のところが日を追う毎に大きくなっていて、空きメモリの白い領域はほんのわずか(右の写真参照)。送受信のメールを全て削除しても、撮影済みの写真ファイルを全て削除しても、全く空きメモリ容量が増えない。さすがにおかしいな、と思っていると、全く同じ不具合の指摘をリンクを辿って発見。 PalmOSLove 庵→itokoichi-blog→AirH"Phone FAQ と見ると、この手の製品を使い慣れた方々の端末で皆同じ症状が出ている様なので、これは間違い無くバグだろう。現在の対処方法としては、完全に端末をリセットするしかない様だが、いちいちそれを行うのも大変だ。先日京セラが発表したアドレス帳の不具合に続くソフトウェア・バグの発覚、だが、こちらについてはまだ Updater が出ていない様だ。京セラさん、急いで対処をお願いします。
問題の核心は、メールの「一括削除」機能を利用した時に、メール本文は消えるが、添付ファイルがあった場合にそれが消えずに「その他」のメモリ領域に残ってしまう点。Moblog をばりばり行っている人は、メール添付の写真ファイルがそのまま消えずに残ってしまう訳で、この事態に遭遇し易くなる。1件ずつファイル削除をすれば回避出来たというが、それをいちいち行うのも、メールの送受信件数が多い程、難しい。
今回の様な、メモリー容量に起因する不具合の場合には、致命的な欠陥であるのかどうか、初期段階ではわかりにくいケースが多い。単に本体の少ないメモリー容量の限界に起因するものなのか、ソフトウェアのバグによるものなのか、ハードウェアなのか、はたまた正しいメモリー管理手順をユーザーが出来ていないから(たいていのユーザーは、分厚いマニュアルを全ては読んでいないので、深い階層のメニューをたどると、他に正しいメモリ消去方法でもあるのかも、と考えてしまったりする。)そうなってしまうのか。なかなか判別をつけにくい部分だ。
しかし最近は、Weblog 上の情報が増えた為、類似ケースに悩んでいる人を見つけ易くなって、不具合の確認を早期に行える様になったのは、消費者利益保護の観点からも、良い事だろう。今までは横のつながりが薄く、情報が分断されていたエンド・ユーザー側の情報共有が、リアルタイムで可能となったので、メーカー側も製品の欠陥を放置する事が出来にくくなりつつある。
しかし、京セラの対応は、本件ではやや遅れている様だ。5月30日の昼現在、まだ京セラのプレスリリース・サイトには、アドレス帳の不具合への対応はアナウンスされていても、メモリ管理の不具合への対応については、何も記載されていない。AH-K3001V から普通に Opera でWeb Site を見る分には大丈夫なのだが、メールの受発信件数や、内蔵カメラで撮影出来る写真件数が著しく制限されてしまうのは非常に困る。(すぐに、メモリーが一杯になってしまうのだ。)今から京ぽんを買おうと思っている方は、この点がきちんと改善されるまで、多少様子を見た方が良いのかもしれない。