Asahi.com の創立10周年特集に、Joi のインタビュー記事が。「10年の計 インターネットを支える人たち ブログに注目する理由は何ですか?」御参照。93年頃、富ヶ谷のバスルームを完全占拠したサーバーの写真はやはり何度見ても不思議な迫力があります。
先日、Joi がかつてフロム・ガレージ主催だった林さんと共同設立したデジタルガレージの10周年記念パーティに参加させて頂いて、ネットビジネスの10年を実感して来ました。デジタルガレージグループに新たに参加された BUG さんとは、かつて商社時代にお付き合いがありましたし、Neoteny 時代の同僚や、その時の投資先の方々も本式典には多数出席。VC 時代の投資候補先の社長さんにもお会いして、やはり狭い世界だなあと実感する事しきり。その Party で頂いたお土産が、CONTEXT Files というデジタル・ガレージ編集の特別な冊子。この10年間のネットでの出来事を、新聞記事のアーカイブで振り返り、そして今後の10年を村上龍、慶応の国領先生他との対談記事で予測するという構成。村上龍と Joi の対談内容は面白いなあ、と思っていたら、これは今後書籍として出版される予定とのこと。楽しみに待ちましょう。
この10年で、Broadband アクセスのインフラが急激に普及し、手軽かつ自由に個人が情報発信を行えるブログというアプリケーションがその上に整いました。Joi が Asahi.com の記事の中で、インターネットは単なるインフラではなく「思想・哲学」である、と言うのは、この様なネットの発展状況を見ていると納得出来ます。村上龍が、彼独特のやや過激な表現方法で描き出した、希望の国のエクソダス的な状況も、メディア報道への草の根ブログメディアによる影響、という点で現実化している様に見えます。
高速通信とオープンな発言の為の基盤が整った10年を超えて、今後の10年は、よりネットの機能が個々のニーズに合わせてカスタマイズされ、更に利便性を高める為の自動化が進む期間となると考えます。現実の利権社会での非常識が、フラットなネット世界での常識に、意識の世代交代とともに非常に速いスピードで切り替わって行くという現象が、これまで以上に顕著に見られる様にもなるのでしょう。その起爆剤としてのブログの進化と、Joi の世界を股にかけたネット市民としての活動に注目するとともに、自分もまた変わって行かねばなぁと、考える週末となりました。2015年へ向けての10年は、これまでの10年よりずっとまた変化に富んだ、挑戦し甲斐のあるものになりそうですね。