迷いに迷った末、GR DIGITAL 用のオプションパーツをひとつ追加した。EXTERNAL VIEWFINDER GV-1。21mm のワイド・コンバージョンレンズ、28mm の標準広角レンズ両方の画角に対応する GR DIGITAL 用の、ホットシュー部分に取り付ける外部ファインダーだ。迷った理由は実売16000円強もする価格の高さだが、迫力ある外観の実力を確かめる為、エイヤっと購入。
湾曲も最小限に抑えられ、クリアで明るいファインダーを覗いて、購入して良かったなという気持ちが強いが、使ってみるといくつか問題点も。まずはその、90% の視野率。コンパクト・カメラで仕方無いことではあるが、実際のファインダーの撮影枠と実画像にはズレが生じる。被写体が近い室内であれば、それはかなり顕著だ。そして、ワイドコンバージョンレンズを装着した際のファインダー画面左下の大きなケラレ。ちょうど黒い大砲が画面下にニョキっとある様な印象になる。当方的に一番問題かなと感じたのは、LCD DISPLAY を液晶表示切り替えボタンでオフにしても、シャッターボタンを押し下げてピント合わせをすると、再び液晶画面が点灯してしまう事。ファインダーでの作画に集中している時に、下から LCD 光が目に入るので、ちょっと目障りな感じもある。
以上が当方的には問題と感じられた部分だが、それでもなんだか許せてしまうのがこの外部ファインダーの不思議な魅力。顔を近づけて両手とあわせ3点でのカメラ支持になるので、撮影が安定し、手振れの低減に役立つ事は勿論だが、これを装着していると、かつてのコンパクト・デジカメにはあまり見られなかった様な GR DIGITAL 独特の強い個性のオーラが感じられる。GR が GR であることの、力強い主張がこのファインダーとワイコンの組み合わせからにじみ出て来る様な気がするのである。
フォーカスを 2.5M に固定するスナップ・フォーカス・モードに設定し、 21mm 画角のワイコン、そしてこのファインダーを装着すると、GR DIGITAL は最強の、街角スナップ用カメラになる。