帰路、国際空港へ向かう時速 430km/h のリニア・モーターカーの中。後部へ「吹っ飛んで行く」風景を無意識に眺めながら、2泊3日、駆け足で回った上海の街のイメージを反芻する。輪派絵師団が書いては消す壁画の様に、自由に新しい絵を完成させると、惜しみなくその上に全く別のイメージをまた作り上げて行く。繁忙なクリエイティビティと、その裏に実は貫かれている東洋的な長期的発展への構図。アジアの古典的な風景から欧米的な最新モード迄、映画の早回しの様に忙しく混ぜ合わされる街の風景が、マグレブの窓の外にタイム・マシーンの様に流れる景色と重なる。スモッグの空を摩天楼が突き抜けるこの街にはまた、近いうちに戻って来る事になるのだろう。
10m 歩くと新しいシャッター・チャンスに出会うこの街では、短時間の移動で、気がつくと500枚近くの写真を撮ってしまっていた。その一部は、flickr のアルバムと、スライドショーにて。