東芝 gigabeat V401 でワンランク上のポータブル・ワンセグ TV 視聴・録画環境を手に入れて、次は携帯型 DVD プレイヤー探し。最近のモデルは、廉価な海外製モデルから高機能な国産メーカー製まで選択肢が広い。高機能モデルはワンセグ TV 受信も可能で、自動車内利用時には音声を FM 無線電波でカーオーディオに出力する事も可能。高機能モデルでは Panasonic DVD LX87 が12時間の長時間再生機能もあり素晴らしい。しかし、Sony が5月にリリースした新機種、DVP-FX850 の画質を見て目が釘付けになった。他社の8インチ液晶パネルと比較し抜群に高精細なディスプレイ。これなら DVD ムービーもそれなりに楽しめるはず。量販店で3万円代半ばという価格も良い。短時間で購入を決め、自宅でセットアップして後から気付いた付加価値は、DTS / DOLBY Digital に対応するデジタル音声出力端子。ソニーらしい完成度の高さに恐れ入る。
早速 Onkyo の DTS / DOLBY Digital 対応 5.1ch ヘッドホン MHP-AV1 を、別に買って置いたデジタル光ケーブルで接続。DTS 音声トラックがある「宇宙戦争」あたりを視聴してみると.....カンペキなデスクトップ・ミニ・シアターシステムが完成してしまった。液晶サイズは8型なので、画像 の迫力はほどほどだが、音声が DTS になると、それだけでも臨場感はすさまじいものになる。
FX850 は、重さは 1kg
以上になるので通勤時に携帯するにはちょっと重いが、デスクトップでは 180
度回転する機構のディスプレイも便利で、内蔵スピーカーの音質もなかなかのもの。液晶を半転させて畳むと膝の上に載せて見る事も可能。普通に上蓋を閉じる
と小さなノートブック PC の様な外観。外装素材にも気を使っていて、Sony らしい品質の高さを感じさせる。
USB
端子を左側面に持っていて、ここに USB メモリーやメモリーカードアダプターを接続すると、デジカメ写真のスライドショーや、MP3
オーディオ再生も可能となる。最近はLCD ディスプレイ型写真立て専用機等も発売されているが、本機は DVD
プレイヤーとして利用しない時にはデジカメ写真を再生させて写真立てがわりにも使える。
以上の様な高機能さを持ちながらも、操作の為のイ ンターフェースはシンプル。リモコンの機能割り付けもわかり易い。モバイル利用時にリモコンを持っていない場合でも操作し易い様に、LCD ディスプレイ下部には使い易く操作ボタンが配置され、特に右親指で操作し易い位置に設置された4方向キーは非常に使い易い。Vaio U シリーズで研究された UI 技術がここに活かされている様にも思われる。
筐体が全体として 1/2 - 2/3 程度に薄く、軽くなればもう文句の付けようが無い出来だが、頑丈さを確保した、という事ではこの厚み、素材にも意味があるのだろう。携帯 DVD プレイヤーにありがちな華奢な感じが無いのである。
デスクトップに、PC 系システムとは別にもうひとつ、小型で高品質なDVD 用シアター・システムを構築したい方には、DTS 対応ヘッドホンとの併せ技で、是非お試し頂き度い組み合わせ、です。