ソフトバンク (HTC社製) のストレート型新スマートフォン「X02HT」が本日発売となった。やや厚みがあり携行しづらい事から、昨今あまり利用しなくなってしまっていた X01HT を機種変更して入手。X02HT は iPhone 程薄くは無いものの、X01HTと比較するとシャツ・ポケットへの収まり感はずっとスムーズ。キーボードは縦型の米端末 Blackberry / Treo に近い形状。リアルなキーボードはソフトキーボードより当方的には使い勝手が良く、携帯端末からメール用の短いテキストを打つなら iPhone よりこちらの方が具合が良いかもしれない。とは言え、近い将来 iPhone が発売された時には、Mac とのシームレスな使い勝手やメーラー、Web ブラウザの使い勝手の良さからまた機種変更してしまう可能性も大。日本市場向けiPhone 登場をじらされつつ待つより、その間も Mobile Warrior として攻めの姿勢を保つならば、X02HT で繋ぐというのは選択肢として有効。いや、もしかすると、iPhone と X02HT 二刀流で使う、という事になるのかもしれない。PC の世界で Windows / Mac の両方を使っている方なら、iPhone の OSX / Windows Mobile それぞれの良さがわかるはず。前説明が長くなったが、とりあえず以下にファースト・インプレッションを。
H01XT と比較し、全般に処理速度が改善されているのを体感出来る。カメラ起動はその一例。右側面のカメラボタンを押してから、2−3秒でカメラが立ち上がる。レンズは小さく200万画素なので大きな期待は出来ない(ピンホールレンズのためか、周辺部の画質が甘い)が、130万画素カメラよりは若干良い。作例写真もいくつか flickr フォトアルバムにアップロードしてみるので御参照頂き度い。
X01HT との比較を続けると、スライド・横型キーボードからストレート・縦型キーボードになって、キー・サイズは PDA らしくミニマムになった。当方の太い指では、隣のキートップを、速くタイピングしようとすればする程間違えて押してしまう。打ち間違いをゼロにするのは非常に難しい。しかし慣れて来ると、修正動作もクイックになるので、間違いはあるもの、と思って使うと実用になる。先読み変換も、打ち間違いを減らす為には役立つ。
ユニークな機能としては、右側面上部に設定された、スタティックなスライドキーの JOGGR。iPod のジョグダイヤルを、縦型にしたとでも表現したら良いのか、説明が難しいが、可動部が無くセンサーで右親指の動きを感知して、スクロールやクリック動作を可能にしている。iPhone と異なりタッチ液晶を採用し無い本端末の UI を使い易くする仕組みとして、注目出来る。慣れないとスクロールしすぎてしまったりする事もあるが、動作設定の微調整が可能なので、ユーザー個々の使い方に合わせて調整を行えば OK。(追記:しばらく使っていると、不用意にスライドスイッチを操作してしまう回数が多い事に気づいた。リアルなボタンの方が便利なのかもしれない。)
iPhone に現状無い機能で本端末に有るものは IM (Instant Messenger)。Windows Live Messenger がビルド・インされているので、携帯からでも IM を手軽に利用する事が出来る。POP3 メールのダウンロードや Web ブラウズも 3G データ通信でサクサク。PHS 型 Smartphone でメールダウンロードを時間をかけて行って頃に比べると、ストレスが無い。
これまで数機種の Smartphoneを試して来て、最後は持ち歩かなくなってしまう最大の理由はその厚みと重さにあった。2段構造になるスライド・キーボードでは、厚みを削るには限界がある。ストレート型の本機は、これまでの Smartphoneと比較し薄く(13.9mm)、軽い (120g) 為、携行機会はずっと増える事になる。シャツのポケットに入れて違和感が無い Smartphone としては、iPhone 登場前は本機が一番だろう。携行が気軽であれば、結局活用頻度は高くなる。
ブラインドタッチが可能な超小型携帯 PC の LOOX U と併用すると、様々なシーンでの Mobile Computing が可能となり、「どこでも作業場」状態が完成する事に。Note PC を持ち歩きたく無い人でも、1台で全てを済ませるなら、現状は最良の選択肢と言えるのでは。工作精度・質感も高く、所有満足度大な逸品です。