過去2エントリーで、Garmin nuvi 250 超小型 GPS ナビに関して、スクーターに取り付ける前提で利用経験をシェアして来たが、本日はたまたま上野の国立科学博物館の大ロボット博(来年1月27日まで開催)に出掛ける機会があり、徒歩ナビとして利用してみたのでインプレッションを。
結論から言うと、良い点・悪い点両方あるが、プラス・マイナスすると利用メリットが過半を占め、当方がこれまで利用したポータブル・ナビゲーションシステムの中では最も良い点を与える事が出来る。PSP のみんなの地図2を GPS で使うよりはずっと良い。(PSP+みんなの地図2を PlaceEngine で利用すればそちらの方が良いが、使える地域が限られる。)
利点をあげると、以下の通り。
・電池駆動 GPS ナビとしては驚くほど小型。厚みは標準 PDA より少しある印象だが、アンテナも内蔵で突起が無く、シャツのポケットにも収まりが良い。そして軽い筐体なので、携行は非常に楽勝だ。
・電池の持ちはカタログ値より良さそうだ。(4時間のみかと思ったが、1時間利用してもゲージが全く減らない。)
・USB 充電が可能で、USB 対応の標準外部バッテリにも別売コードで対応。
・タッチパネルによる UI が秀逸。説明書を読まずにすぐ使い始める事が出来る。
・SD スロットが側面に有り、ここから地図の追加や JPEG 写真の読み込みが可能(後述)。
しかしもちろん、欠点もある。
当方が人口密集度が日本一高い中野区(ちなみに、単位面積あたりの居住人口は日本一らしい。)に住んでいて細い道沿いに家屋が多くあるせいかもしれ ないが、スイッチオンからの衛星補足に時間がかかる。だいたい2−3分はかかるだろうか。より大型のカーナビは走り出してほぼすぐに衛星を捉えるので、こ のタイムラグは大変気になる。ハイエンド携帯型の 60CSx は衛星補足が新チップ採用で速いという評価が多いので、こちらの機種もいつか試したくなってしまう程。しかし、一度捉えるとその後は、トンネル通過でもし ない限り衛星を逃す事もなく、順調に動いてくれる。初期衛星補足までの所用時間は、課題だ。
中央線に乗車しながら使えるかなと試してみると、車両中央部に立つと衛星をロストするが、窓の近くに居ると再度 GPS 衛星をゲット。すると、電車の時速から移動距離まで、かなり詳細に表示される。これは面白い。かつて乗っている電車の速度を測る手段はあまり無かったの で、どこまで正確に出ているかはわからないが、興味深い。ただし、道路移動を前提とする本機は、電車で移動し始めて線路沿いの道がなくなると、すぐに角を 曲がる様に要請する。音声案内は消して利用することが前提となる。本機が本来の目的としていない電車利用はしかし、あくまで参考、だ。
電車内で、目的地検索→名前入力で「こくりつかがくはくぶつかん」を入力し(検索はちなみにひらがなで行う前提。)検索してみる。すると、この検索 が遅い!記憶している拠点数が小型ナビなのに2000万件(!)もあるせいか、検索に要する時間は気が遠くなるほど遅い。数分がかり、だ。これには閉口し た。(まあ、カーナビでも DVD ナビだと遅いのだが。)電話番号検索も可能だが、これも非常に時間がかかる。目的地入力は、住所を調べておいて、それを入れて行くのが一番速そうだ。これ なら速い。
ちなみに、nuvi 250 は基本は GPS ナビだが、PDA の様な機能もある。JPEG の写真ビューアー機能を利用すべく、試しに GR DIGITAL II の1000万画素カメラで撮影した大きなファイルを SD カードスロット(nuvi 250 には、60 CSx のマイクロ SD と異なり、フルの SD スロットがある。)経由読みこむと、写真の読み込み時間はかなり高速。表示もそれなりにきれいだ。これ以外にも、計算機、通貨レート・度量衡換算、世界時 計機能等もデフォルトで入っている。旅行好きな人向けの機能満載だ。
そうしているうちに上野駅に到着。階段から改札までは衛星電波をロストしたが、改札を出ると復活。再補足は速かった。科学博物館入り口迄は、歩行最 短コースより、自動車でアクセスする道を示していた。ナビモードでは自動車/自転車でなく歩行者を選択していたのだが、歩行ナビとしての完成度に付いての 細かい部分はまだ改善の余地がありそうだ。
以上の通り、問題点も多いが、携帯にラクな小型であることで、いろいろな場所に持って行ってみたくなるインセンティブが湧く。これがPND (Personal Navigation Device) としては重要な部分だろう。次回は、スクーターで利用した場合のバイクナビとしての使い勝手をレポートしてみたい。