新しい iPod nano を、帰宅し早速 Mac mini とシンク。その操作感を検証してみる。縦型ボディになった事で横型の方が見易い動画/静止画再生は横に傾けて視聴する事になる。当初はこうした点からやや操作に難有りかな、と思ったが、重力センサー付加で最も恩恵を受けたのは音楽再生機能の方だった。こちらではより直感的な操作が可能となっている。
気に入った曲を再生しながらボディを横に傾けると、アルバムジャケットをブラウズするカバーフローモードに入り、ホイール操作で好みのアルバムを選択出来る。次の曲を探し出したところで再度縦モードに戻すと、再生曲のジャケット写真1枚表示に切り替わる。この縦横変換動作が、直感的でわかり易い。
更に感心したのは、「シェイク」と呼ばれる重力センサー対応曲シャッフル機能。意図的に iPod nano を振ると、ピロポロ、という電子音とともにランダムに次の再生曲が選ばれ、その後の曲順もシャッフルモードになる。8-16GB ものストレージ容量となると、保存曲数も最大で2〜4千曲と膨大になり選曲も一苦労、となる為、気楽なシェイクでヘビーローテーション以外の曲を時折見い出せる機能は重宝する。軽く振るだけではダメだが、ちょっと強めに振ると動作する仕掛けになっているので、携行中の誤作動も少ないと思われる。
普段 iPhone / iPod Touch 操作に慣れていると、ついつい液晶画面にダイレクトタッチしたくなる事もあるが、小さい液晶なので nano はタッチ操作には対応していない。ホイール動作が時々敏感で無くなる(ホイール上で指をスライドさせても液晶画面上に反映されない)事もあるが、静電気の一時的な影響なのか、すぐに復帰し許容出来る範囲内、と言える。
以上、重力センサーに関連する UI の優秀さを基本にレビューしたが、新 iPod nano の最大のセールスポイントはブレードの様に角が鋭角に尖った、ボディのスリムさ。よくまあここまで、と感心する薄さである。これならシャツのポケットに入れてもかさばる事も無い。この薄さと重力センサーの新 UI に惚れるなら買い、でしょう。