銀座、新宿と中古カメラ店回りをしながら、虎視眈々と探していた Leica レンズは Summilux と Summaron。手頃な価格の中古良品が無いものか、と常に目を光らせていたのだが、相場は高値安定していてなかなか目玉商品に出会えない。だが本日遂に、Leitz Summaron L マウントの 35mm f3.5 を発見。なんと2万円台。前期モデルなので筐体もかなり小型。G1 に装着した際のバランスも悪く無い。値段が値段なので多少難ありの Bクラス中古品だったが、中玉くもりも G1 のファインダー越しに確かめて見ると、それ程大きな影響を与えていない様だったので、入手を決意。現在欧州放浪中の F 氏からM マウント Summaron 35mm f3.5 を借りてその芸術的な白黒描写能力を実感して以来、やっと巡り会えた。本日少しだけ試写した作例写真は、こちらの flickr アルバムにて。(スライドショーは、こちらからどうぞ。)ぬめりとした感じの白黒写真の出来は秀逸。
既に返却してしまった M マウント Summaron と比較して、小口径のレンズデザインにそそられる。このレンズにもまた、見ているだけでシングルモルト一杯を飲み干せる(笑)、レトロ・モダンで奥深い、シンプルな美しさがある。
Lumix G1 に装着し、首からぶら下げて歩いていると、カメラ好きな通行人からは「なんじゃこりゃ」的好奇の視線を受ける事は避けられない。EVF を備えた、黒光りする最新小型デジイチと、既に齢50歳(Summaron L 35mm f3.5 前期型の生産は 1946 - 1956 年)以上となるいぶし銀オールドレンズの組み合わせは、不思議な違和感と調和を同時に放つのである。
最短撮影距離は 1m、G1 では換算 70mm 相当の中望遠レンズになってしまうが、オールド・レンズらしい優しいボケ味を十分味わう事が出来る。50年経ってもまだまだ現役で活躍可能な堅牢さは、さすが Leica レンズである。白黒写真に最も味があるが、カラーでもそれなりの個性ある絵づくりをしてくれる。常用レンズの一つとして確保して置きたいレンズと言えるだろう。
そういえば、F 君から借りたもう一本のレンズ、Voightlander Super Wide-Heliar 15mm f4.5 も中古美品を見つけて、結局自分でも購入した。若き Leica 師の影響、恐るべし。最近作例も追加したので、Lumix G1 で利用可能な換算 30mm 広角レンズに興味がある方はこちらの flickr アルバム御参照。
尚、当ブログでの Lumix G1 + ライカレンズの組み合わせテストシリーズは、こちらのカテゴリーからどうぞ。