Sony Cyber-shot TX7 の暗所撮影性能が非常に良かったので、手持ちコンデジ資産を裏面照射型 CMOS に切り替える作業を進めている。ほぼ終了し、複数手放した結果、裏面照射でないコンデジはリコー GR Digital III (GRD3) だけになった。GR Digtal IV が出るのは時間の問題と思われるが、GRD3 には明るい f1.9 レンズが装着されているので、これはこれで利用可能。問題は比較的最近買い直したばかりのリコーCX2(つまり CX2 は黒/シルバーを両方、別の時期に購入した)だったが、ここは覚悟を決めて RICOH CX3 に切り替える事にした。その決断は正しかった様で、特に 300mm 望遠端を利用して夜間撮影した際の、ピンぼけでない写真の「歩留まり」が劇的に高まった。そもそも暗所撮影に強い裏面照射型 CMOS + 光学手ぶれ補整機能があるからと言って、小型ボディ・コンデジの 300mm 望遠端で、三脚も無しに夜景撮影する方が無謀だとはわかっていたのだが、電柱や手すりにカメラ底面を固定して撮影すると、CX3 の場合は手ぶれが無い or 最小限で、ピントも有った明るい撮影が夜間でも可能となる。CX3 作例/サンプル写真はこちらの flickr set を御参照。(スライドショーは、こちらからどうぞ。)
コンデジとしての完成度が高く、オールマイティな前モデル、CX2 を越える新機種開発は大変だったろうと想像出来るが、裏面照射型 CMOS の採用効果で CX3 は CX2 を凌駕した。暗所性能は圧倒的に高くなった。しかし、逆の見方をすると、暗所撮影機会が多く無いユーザーであれば、CX2 を CX3 に変える動機は限定的かもしれない。ペット撮影モードが加わったり、マイナーな機能アップはあるが、大きな変化は裏面照射に限定されているとも言える。
また、これから10倍ズームコンデジ購入を検討される方なら、同じ価格帯で Sony Cyber-shot HX5V は重要な比較対象。CX3 的な機能に、更に GPS やコンパスの機能が追加される高機能ぶりだ。そして、TX7 同様に、カメラを垂直/水平に振るだけでパノラマ撮影可能なスイングパノラマ機能、6枚連写で夜間撮影のブレとノイズを低減する手持ち夜景モードも利用可能だ。CX3 より広角端が広い(フルサイズ換算25mm) HX5V の10倍ズームレンズも魅力だ。TX7 の使い勝手 + α が CX3 的な筐体に収まっている、と考えると、特に身軽に出掛けたい旅行等でのベストコンデジは HX5V となる可能性も十分にありそうだ。暗所ノイズの低減度合いは、Sony BIONZ エンジンが優秀な事も有り、今後は RICOH CX3 vs Cyber-shot HX5V のライバル争いからも目が離せない。