電脳武士たるもの、重要な戦いにはとっておきの刀を使いたい。その為には Core i5 / i7 の MacBook Pro (MBP) が重宝する。画面の大きさも15インチあれば戦うのに十分。とりあえずはそれで満足していた。以前利用していた林檎の家紋の初代小刀 (MacBook Air 初代、当方ブログの過去エントリ御参照)は、なぜか刀の柄のあたりが発熱してしまって、利用していると手のひらの下の方が低温やけどになってしまう。それもあって、大刀たる MBP に切り替えたのである。MBP の処理速度には満足していたが、会議室への携行の際には、ずしりとその重さが響く。ましてや、通勤時に持ち歩くにはちょっと重すぎるので、MBP はオフィス内専用端末となっていた。そんな時に、新たな林檎印の小刀、MacBook Air 11インチが発表された。13 インチもあるが、MBP と棲み分けるには、より小型の 11 インチが望ましい。現在所有するノート PC の中で最薄軽量の Sony Vaio X の CPU パワーにも不足を感じつつあったので、Vaio X からの切り替えを念頭に MacBook Air (MBA) 導入を決めた。スペックは市販モデルで、128GB SSD、1.4GHz CPU、2GB メモリのもの。 Online Apple Store で 1.6GHz CPU、 4GB メモリの上位機種に一度決めかけていたのだが、MBA の店頭モデルでストレス無く動作できる事を確認したので、通常スペック機で、SSD のみ 128GB の上位機種を選択する事にした。それでも、以前導入した MBA 初代機の半額である。
導入初日は、通信関連の設定とアプリケーション設定。まずは普通に使える所まで環境設定を終了した。凝縮されたボディサイズだが、キーボードの大きさ、キーピッチ、トラックパッドの大きさや使い勝手はより大きい MBP と遜色無いので、使用感は抜群。ATOM CPU のもたつき感が目立っていた Vaio X から比べると、ストレス無く利用出来る。
MBP と比較すると暗い場所でキーボードが発光する仕組みやイーサネットポートが無い、MBA 13 インチと比較すると SD カードスロットが無い、といった点は劣るが、それでもこの小型サイズと1kg の軽さはそうした欠点を隠してしまう説得力を持つ。
Sony Vaio X と比べると、MBA 11 inch はひとまわり大きいが、厚み比較では Blade たる MBA の薄さが光る。切れ味の良さが外見に滲み出る。柔らかい野菜等カット用に、キャンプでは大活躍しそうな(笑)、鋭利な先端部である。
iPad と比較するとさすがに長辺は MBA の方が長いが、キーボードを快適に利用するにはこの幅も必要で、許容出来る大きさだ。ネットブックの超小型モデルの様に指を縮めてタイピングする苦労も無い。
冷却ファンも無いので、静かな夜中の室内でも集中して作業ができる。そして、ネタフルのコグレさんが心配していた発熱問題も、今のところは WiFi や Emobile の無線アクセスを頻繁に利用していても、ほとんど感じられない。初代 MBA の悪夢は、完全に改善されている様だ。iPad とは CPU が違うので直接比較はできないが、MBA はほんのり底部に熱を帯びる程度で、パームレスト付近は無問題である。これなら長く使えそうだ。
元 Apple 社に居られた泰さんから、「モバイルマシン探しの長い旅もやっと終わりそうでしょうか。」という Twitter コメントを頂いたが、まさにそう感じつつある、桃源郷、いや林檎源郷(!?)から突然現れた、切れ味が良く熱を帯びない、クールな名小刀なのでありました。Jobs 様に感謝。