Olympus E-5 で初採用されてから、E-5 オーナーさんのブログ等で見て良いなあ、と思っていたデジタルフィルターエフェクトは、「ドラマチックトーン」。名前の通り、普通の風景のコントラストを非現実的に変えて、明るい部分を暗くし、暗い部分を持ち上げて、HDR ともちょっとまた違う「嵐の前の様な」色調に変えてくれるフィルターである。それが E-PL2 に導入され、さらにコンパクト機である XZ-1 にも導入された。XZ-1 を購入した理由のひとつは、ドラマチックトーンを実際に体験してみる、という事でもあったのだ。
利用当初は空の薄い雲を浮き立たせてみたり、何気ない昼間の風景を印象的なものに変える為に利用していたが、夜間撮影時にも暗部を上げる機能が有効で、面白く使える事がわかった。見た目とはかなり違う画像に仕上がるのでエンタメ要素が強いフィルターだが、特徴を解って使うとなかなかに面白い。とりあえず、ドラマチックトーンを中心に、XZ-1で使えるアートフィルターの作例を flickr セットに集めてみたのでこちらを御参照。やや大きめ画像のスライドショーは、こちらからどうぞ。
E-30 から利用し始めたアートフィルターは、ポップアートとラフモノクロームを多用する事が多かったのだが、ドラマチックトーンが最近は最もお気に入りのデジタルフィルターになりつつある。
α33 の所でも書いたが、基本機能がしっかりしているデジカメだからこそ、こうした応用機能も質が高いものになっている。XZ-1 は、明るいレンズでそのまま撮影してもコンデジとしては驚く様なシーンを撮影出来る訳だが、アートフィルターで更に、クリエイティティビティの翼を広げる事が出来る、という寸法だ。
XZ-1、とりあえず2日半ほど利用してみたが、なかなかにエッジが立った、意欲的技術導入が図られた面白いコンデジだ。Digital Bear's1軍カメラとして、利用頻度が高まる事になりそうだ。