CP+ でやや青みがかった有機 EL ディスプレイのオリンパス XZ-1 を見てから、フジヤカメラで本機発表当初から予約をしていたものの購入すべきが最後まで悩んでいたのだが、本日購入直前チェックで、その回避策を発見した。それは比較的単純な解決方法だったのだが、有機 EL画面を斜めから見るのではなく、真っすぐに覗くと、青色が見えなくなるのである。根本的な解決では無いが、これで撮影時に色味がズレすぎる事が無くなる。それでも有機 EL に我慢出来なければ、E-2 や E-PL2 と共用出来る 144万画素 EVF (VF-2) を購入する事やむなし、という覚悟で、XZ-1 の購入を決定した。
そして直後に夜景撮影を行ってみて、その決断は間違っていなかった、と納得出来た次第。f1.8-2.5 の4倍ズーム (28-112mm 相当)の i.Zuiko レンズは、期待通り美しい夜景写真を仕上げてくれる。広角端だけでなく、望遠端まで明るい、という点がこのカメラのミソである。早速撮影した作例は、こちらの flickr set にて。やや大きめ写真のスライドショーは、こちらからどうぞ。
夜景ではそれほど際立った効果が出る訳ではないが、アートフィルターのドラマチックトーンも、早速試してみる。普通に撮影するより、ドラマチックトーンに設定すると、夜景写真が明る目に仕上がるのは予想外だった。(こちらと、こちらと、こちらと、こちらの写真を御参照。)
CP+ で試して設定が少し面倒、と感じたマクロ設定も、マクロボタン→info ボタンの操作よりも、OK ボタンを押した先のメニューから方向キーで選ぶ設定ならそれほどストレスが無い事が判明した。マクロは二段階用意され、スーパーマクロは 1cm 迄寄れるということなので、重宝しそうだ。
大口径レンズなのでレンズキャップも都度着脱が必要だが、レンズキャップは付属ストリングでストラップ穴と結ぶ事が出来るので、これなら無くす事は無い。また、万が一キャップを外すのを忘れて起動しレンズがせり出しても、キャップがレンズ伸張により外れる構造なので、速写には意外に便利であるという事がわかった。
レンズ周りのクリック感のあるリングダイヤルで、モードにより ISO、シャッター速度、絞りを変更する。露出補正は、四方向キーの周りのジョグダイヤルでプラス、マイナス設定を行う。この二つのダイヤル操作は、直感的にわかり易く、秀逸だ。左手で親指と人差し指でレンズ周りの大径リングダイヤル、右手親指で小径のジョグダイヤルを操作する事になる。願わくば小径ダイヤルの直径をもう少し大きくしてもらった方が使い易くなるのだが、筐体サイズからは仕方ないところだろう。
今日はまず夜景撮影のテストを行ったが、明日以降は日中の撮影テストも行う予定。傑出して明るいズームレンズは、他全ての欠点を覆い隠す説得力がある。1000万画素で、画素数的に無理をしていないところも良い。夜間や室内の撮影が多く、重くかさばるデジイチを携行するつもりが無いユーザーには、嬉しい一台となるはずだ。