「つけナポリ、食べに行きませんか?」同僚から誘われて初めて、そういう食べ物があるのだ、という事実を知った。和風つけ麺と、洋風ナポリタンの驚くべきランデヴー。恵比寿南近くの店にランチに向う際に、頭の中でその組み合わせを何度かシュミレーションしてみるが、どうも実感がわかない。そう、狭いカウンターで食べるつけ麺と、洒落た喫茶店で頂くナポリタンは、同じ麺系といえども種類が違いすぎるのである。トマトラーメンは何度か食べた事があるのだが、つけ麺スタイルは初体験。動悸の高まりを感じつつ、外階段を二つほど上がったところにある、ランチ場所に到着。「ライオンのいるサーカス」。これまた名前から中身の想像が難しいカフェ店名である。
天井からは空中ブランコが釣り下り、ピエロ風コスプレの店員さんが賑やかに迎えてくれるかと思いきや、意外にも落ち着いた店内。古い書籍が並ぶ本棚は、久しぶりに訪れた祖父の書斎、といった風情である。ランチを共にした7名全員が揃って「つけナポリ」をオーダー。
さて遂に眼前に現れた「つけナポリ」。麺は中太で、通常のつけ麺用に見えるが、食すとモチモチ感もある。重要なのはスープ。一口すすると、一見濃いめのトマトソースだが、見かけよりまろやかな口当たりだ。二口目で気付くのは、スープ内に溶け込んだチーズ。麺にほどよく絡みつき、そして熱々。イタリアン DNA が主張を強める。深い赤のトマトスープに浮かぶ白いコントラストが鮮やかなゆで卵をレンゲではなくシルバースプーンで割ると、スープを黄色に染める半熟の黄身も現れ、トマトの酸味を優しく抑える。更にスープの中を探ると、煮込まれた豚バラ肉が!!。こちらも柔らかで、洋風スープながらも、本籍は日本生まれのつけ麺である事を強く主張する。
初めてのつけナポリ体験に、一同ひたすら集中して食べる、食べる....御馳走様。大盛りは麺量もかなりあって、有料だが、食欲旺盛ならそうした方が良い。辛み味の選択も可能。大盛りを選ばずに、ライスを追加して、最後はイタリアンおじや風に仕上げる作戦もスマートだ。恵比寿南名物つけナポリ、近隣の方には是非体験頂きたいです。紹介してくれたメッキーに感謝。
(ちなみに本ランチの間に、「ナポリタン」は日本(横浜のホテルニューグランド)で開発されたオリジナル料理なのだ!という新事実が発表され、国際結婚というよりは洋風な顔立ちの日本人との結婚、が正しいのですが、まあトマト料理は洋風、という事でタイトルの御理解を。(笑))
Posted from iPad2 via dPad by drikin.