さて、5月末から低炭水化物ダイエットを開始した。全く摂取しない訳ではないが、米、麺、パン、甘いもの、ビール等は極力食べない日々が続く。開始から3週間が経過、体重は減少の一途なので、まあそれなりに効果はある様だ。もう少し、続けてみよう。しかし炭水化物に好物が多かったので、この期間を苦しまず有意義に過ごすには、美味しい肉・魚類を見つける事が大切、と、以前とは違う視点でB級グルメ再探索を開始することにした。例えば魚。地元の人気店、中野第二力酒蔵に行けば美味い魚はいくらでもあるのだが、この店はB級と呼ぶのは失礼な高品質、季節料理の店。ここに行くのは最後の手段。どこか他に、安くて美味い魚の店が無いだろうかと友人に訪ねたところ、どうやら門前仲町の魚三酒場が良いらしい。早速遠征。
普段 After5 では滅多に行かない東京東部方面だが、門前仲町なら地下鉄東西線沿いということで、当方としては帰宅も楽な場所。地下鉄駅を降りると徒歩ですぐの場所に富岡八幡宮が有り、下町風情を楽しめる。魚三酒場は、駅を出てすぐの永代通り沿いにビルを構える大型店。年季の入った店構えだが、規模は大きい。一階の暖簾をくぐると、吉野家の牛丼店的な、コの字型の二列の机配置。狭い机の間を、店員さんが動き回っている。同列に比較してはいけないのかもしれないが、吉祥寺のいせやが魚屋になったらこういう感じだろうか、という、活気のあるお店の雰囲気なのである。しかし吉祥寺との違いは、店内の客はほとんど飲み助っぽい仕事帰りの男性ばかり。
壁に目をやると、「ギョギョギョ〜((c) さかなクン)」と驚く豊富な魚介メニュー。全てを把握しきれない程多種類のメニューが、それも驚くほど安い値段で並んでいる。これは衝撃である。所狭しと短冊の様に貼られたメニューだが、驚くことに重なりが殆ど無い。それぞれの壁に貼られたメニューは別モノなのだ。
いくつか、安くて美味しそうなものを注文して行く。まぐろ中落ち300円。美味い。量も少なくない。アジフライ320円。衣サクサクで中身はふんわり柔らか。これまでの人生で食べたアジフライの中でも上位に入る仕上がり。この安さで、どうしてこんなものが出せるのだ!?食べ進むほどに感動が広がる。これぞ究極の、魚Bグルメ。東京西部ではなかなかなかったコストパフォーマンスだ。
お酒は、ワイルドな感じで出て来る。低炭水化物ダイエット中はウィスキーや焼酎が良い、ということなので、当方は水割りを頼んでみたが、ロックのウィスキーに、割る水が普通のコップで出て来た。この素っ気なさが段々と気持ち良くなってくる。
ブリ照り焼きも、確か400円ぐらいだっただろうか。味がしみ込んでいて、身もしっかりしていて、美味い、美味い。
最後は少し贅沢をして、500円内外の中トロの刺身とウニでシメ。ちなみに、ブリの身のあら汁はたったの100円である。そしてどれもちゃんと美味しい。あり得ない程に。このお店、炭水化物系は実は最初から殆どメニューには無く、たまにサバの押し寿司がある様だが、本日は品切れ。しかし、魚だけで十分お腹一杯になってしまう。これだけ食べて、飲んで、一人2千円程度のお勘定。いやー、これこそが真のBグルメ道。気持ちよくほろ酔いで門前仲町の夜を楽しみました。また来たい!!