3月に購入し、超小型ボディを誇るマイクロフォーサーズカメラの Panasonic GF3 に装着してみたところ、ややボディ・レンズバランス的にレンズ部分が大きくなってしまうな、と感じてパンケーキ型レンズに出番を譲りがちだった SIGMA 19mm f2.8。手頃な価格の割にはボケ味も良いレンズなのだが、パンケーキレンズ指向の当方の好みもあり、一時忘れ去られそうになっていた。
しかしそのレンズが劇的復活(正確には、前製品を一度売却したものの、再度同じものの新品を買った。最近このパターンが時々ある。(苦笑))を遂げたのは、Olympus OM-D にボディを買い替えた為。マイクロフォーサーズカメラの中で、やや大き目ボディの OM-D には、実は SIGMA 19mm f2.8 のレンズサイズが丁度フィットする。
鞄に入れた時の携行性、ということでは勿論パンケーキレンズの、Olympus 17mm 等の方がフィット感が良いのだが、存在感、という意味で SIGMA 19mm f2.8 は良い感じなのである。そして作例を見て頂ければお分かり頂ける通り、その描写も、実売2万円しないレンズとは思えぬ仕上がり。DP1 Merrill に採用されることになったレンズと同設計なので、そういう意味でも今後の DP1 Merrill 登場後の描写を想像しながら楽しめる m4/3 用レンズなのである。作例は以下を御覧あれ。
人物のポートレートを撮るにも、なかなか良い描写。しかし、Panasonic GF3 でも感じた、このレンズの弱点は「起動の遅さ」。スイッチオンから実際に起動するまで、若干のタイムラグがあるのだ。スイッチを入れ、カタンと音がしてレンズがオンになるが、他のレンズと比較し1秒ほど余計に起動時間がかかる。突然のシャッターチャンス対応スナップ用というより、じっくり撮影する為のレンズと位置づけるべきであろう。
夜の野川、相当暗いので、iPhone4S の内蔵カメラで撮影すると、真っ暗。
しかし OM-D の優秀な高感度性能もあって、ISO 1600 で SIGMA 19mm f2.8 レンズで撮影すると、これ位明るく撮影出来る。最近は手軽な iPhone4S で撮影する機会が増えているが、こういうところは高感度対応に優れるミラーレスの出番、という事を実感したのでありました。
OM-D + SIGMA 19mm f2.8 による写真作例は、こちらの flickr set を御参照下さい。やや大きめ写真のスライドショーは、こちらからどうぞ。