雨の休日、手にしたマイクロフォーサーズ用レンズは、防塵防滴の M.Zuiko 60mm f2.8 マクロ。水滴と花が題材になるはず、と、井の頭公園に出掛ける事にした。小型ボディの Olympus E-PL5 とのバランスは、少し銅鏡が長めである点を除いては、小型で良い具合。
焦点距離とマクロ倍率の表示が、温度計の表示の様に縦に動作するところがユニーク。レンズ手前 19cm のマクロから中望遠レンズ的 (35mm 版換算 120mm)無限遠迄利用出来る為、側面ダイヤル式フォーカスリミッターが3段階設定になっているが、このレンズでは AF 速度は大きく期待してはいけない。普段使っている 19mm レンズと比較すると、ピントが合うまでにひと呼吸必要な感じである。じっくりと構えて作品作りをする、そういう指向のレンズである。
レンズは防塵防滴構造なので、小雨下での撮影は問題無い。ボディまで防塵防滴の Olympus OM-D (E-M5) や今後登場する Panasonic Lumix GH3 との組み合わせがベターだと思うが、E-PL5 と組み合わせても、レンズだけでも防塵防滴になっていると雨天での撮影では心強い。
移動途中で、風景を普通に撮影。なかなかヌケの良い描写の中望遠レンズ。発色も解像も悪く無い。
井の頭公園の白鳥ボートの白も、しっかりしたコントラストで撮影可能だった。
井の頭公園の花で、マクロ撮影を開始。AF を細かく合わせるには、マニュアルフォーカスを併用した方が確実な様だ。
開放絞り、マクロ撮影の際の背景ボケは美しい。緑の葉を背景にすると、水彩画の様な淡いバックになる。
本日の撮影目的、花と水滴の画像。水滴って本当に丸いんだなぁ、という事が良くわかる。マクロレンズで、見えなかった世界が見えて来る。(水滴の丸さを実感する為、オリジナルサイズの画像でもどうぞ。)
背景の点光源も美しくボケる。開放 f2.8 では完全な円形にはならないが、これより絞るとどうやら円形に近づくらしい。次回試してみよう。
小さな電球に接近して撮影。背景の点光源に注目。これも開放 f2.8。
35mm 版換算 120mm の中望遠なので、夜間撮影は厳しいかなと思ったが、f2.8 と開放絞りが明るい事もあり、かつ E-PL5 のボディ内蔵手ぶれ補正の効果もあってか、それなりに雰囲気のある手持ち夜景撮影も可能だった。マクロだけでなく、複数の用途で使える、便利なレンズである。標準、広角の次の単焦点レンズとして、1本持っておくと重宝しそうだ。
本レンズと Olympus E-PL5 の撮影画像は、こちらの flickr アルバムでどうぞ。(やや大きめ画像のスライドショーは、こちらから。)