冷たい雨が降る土曜日。行きつけの御近所カメラ店、中野フジヤカメラと Panasonic の主催で、マイクロフォーサーズ規格で Panasonic としては最も本格的なデジイチ、Lumix GH3 のデモ展示するとの事。これは新製品に実際に触ってその性能を確かめる良いチャンス、という事で会場のセントラルパークサウス1階、コングレス・スクェアへ。実は中野新開業ビルの会議設備を初見学、というのも目的のひとつだったのだが、新しい会議場所にはコンシェルジュも居て、使い勝手は良さそうだ。入口を入ってすぐ右手に会場が。今回は新しいカメラにいち早く触れられるだけでなく、人物写真撮影を得意分野とされているプロ写真家、塙 真一(はなわ しんいち)氏による実践撮影レッスンも組み込まれていた。
会議室内に入ると、全員分の新品 GH3 + 12-35mm f2.8 レンズのキットが机に置かれている。講義が始まる前に、一通り新カメラを操作。ダイヤル類もカチッと出来ているし、さすが中上級機種だけあって、カスタマイズ可能なファンクションボタンの数が豊富、直接 ISO / ホワイトバランスをセット出来るボタンも使い易いシャッターボタン付近に独立し並んでいる。有機ELのEVF/背面液晶はそれぞれ見易く、しかも EVF は 174万ドットを奢られていて、好感が持てる。ボディはこれまでのマイクロフォーサーズデジイチと比較し、一回り大きく、重さもズシッと感じるが、その分グリップも大きくなって握り易くなり、マグネシウムボディのしっかり感とともに、「仕事でも使えそう感」を持てるカメラに仕上がっている。そう、こういうカメラが今迄、マイクロフォーサーズには無かったのだ。
塙講師は、おもむろに操作メニューから、自身で良く使われているカスタマイズ設定の仕方を各種教えてくれる。これは実践的で素晴らしい。人物撮影の際に、コントラストをひとつ〜ふたつ落として、AF モードは顔認識を選択、背面液晶画面を左親指で操作しながら EVF を覗いて、必要に応じて AF ポイントを移動操作する撮影手法は理にかなっていて、GH3 ならではのダイレクトにタッチ液晶を活用する撮影操作感が理解出来、役立った。こうやって実機に触れながら新機能をプロから直接教わりつつ、各種操作をしていると、付属マニュアルやネット情報で機能を探してみる場合と比べて学習速度が当方比数倍、ノウハウの飲み込みも迅速になる。是非今後も、こういう形で新カメラに触れる機会を増やして頂き度い。新製品の購買意欲も、それによりグイッと高まる、というものである。現実に、話を聞くだけでは「重い m4/3機なのかなぁ!?」程度にしか理解していなかった GH3 の良さが、今回のレッスンを通じ実感出来てしまった。ボディのみの発売は年末にずれ込んだ本機だが、レンズキットの 12-35mm の描写性の高さも試写を通じ理解出来た事もあって、当方の今後購入可能性リストに入りつつある。
話上手な塙講師のアドバイス通りにカメラのカスタマイズ設定を行い、いよいよ実践へ。漫画家でもあり写真モデルでもあるというマルチタレントの天野由加里さんをモデルに、プロのライティング、プロの設定、そしてプロも活用可能な実力を備えた GH3 で短い時間ながらも試写を行ってみる。(追記:当日の様子を、モデルの天野さんもブログ記事にされていました。)
塙講師のアドバイスに従い、彩度を一段だけ落としたモノクロームでも撮影してみたが、陰影も良く再現されていて、美しい仕上がりになっている。本日は限られた時間であまり作例写真は多く無いのだが、その他の写真作例はこちらの flickr アルバムを御覧頂き度い。やや大きめ写真のスライドショーは、こちらからどうぞ。
短い時間のタッチアンドトライで、GH3 新機能の全てを理解するには勿論足りない訳だが、随分と面白さがわかって来た。フジヤカメラさん、良い機会を提供してくれて有り難う!