前機種の SIGMA DP2x には引退願い、7月12日発売のシグマ DP2 メリルの登場を今か今か、と待っていたところ、その前後は仕事関連の夕食等が続き、発売日当日、そして翌日も事前予約していた DP2 Merrill をカメラ店に引き取りに行く時間無し。休日の今日も午前中は予定が一杯で、ようやく DP2 Merrill と対面したのは午後遅く。これは本格撮影は明日からかな、と鷹揚に構えて、二つ同梱されている電池の充電を行いつつ、Merrill 関連のネット情報収集を開始した。まずは、Merrill 命名の背景となった、シグマカメラの心臓部、Foveon X3 開発の第一人者、Dick Merrill 氏の情報を調べてみる。Foveon 開発に人生を賭け、SIGMA 社がシリコンバレーのベンチャー企業買収を決めた2008年に惜しくも亡くなられた同氏無くしては、このカメラは誕生しなかったのだ、と深く理解。SIGMA の英語ブログを和訳した以下の
ディック・メリルのビジョンと情熱(写真あれこれ)
「その当時すでに、ディック・メリルはシリコンの層を利用すれば、赤、青、緑の各色を同一のピクセルに記録できる可能性があると気付いていました。光がシリコンを通過するとき、色ごとに異なる深さに到達するという自然現象を利用して、シリコン上に三層のレイヤーを作り、そこから光の三原色をそれぞれ取り出すことで、一つのピクセルに完全な色を再現できるということを、彼は理論的に証明したのです。」
は必読だ。SD1 Merrill 開発インサイドストーリーにも、同氏の功績が刻まれている。Merrill 氏の、シリコンバレーの技術者らしい先見性と情熱を知ると、同氏の名前を冠した DP2 Merrill を使いたい衝動が一層高まる。