最近クチコミ・ビジネス系の会合に参加する事が多いのだが、気になるのは、「クチコミ・マーケティングを成功させる為に、早期に有名ブロガーを束ねないと」という主旨の発言をするマーケ、セールス担当の方が散見される事。ブログ・ビジネスの世界に長い方ならどなたでも良く理解している事だが、有名ブロガーになればなるほど、「束ねられる」等という表現からは遠い世界で自由に活動している。発想力・創造力が非凡で、自律的に発言・行動出来るからこそのアルファ・ブロガーなので、外部からの力で集められるという事は、あり得ない。グループ化する場合でも、Onedari Boys の様に相互信頼をブログを通じた On/Off のコミュニケーションで十分に築いた仲間同士で、緩やかに集合するのみで、第三者により恣意的に集められるネットワークは、このビジネス領域では脆弱である。Neoteny での Six Apart 社への投資、そしてその後の Google 就業体験を通じて確信を強めたのだが、この世界では技術的にも、ユーサビリティ的にも「圧倒的」(これが重要。多少リードしている、という程度ではダメ。)に良いものを、スピードを上げて各国のユーザーのニーズに沿って開発出来れば、大きな金額をかけた キャンペーン等打つ事無しに、強力なクチコミ起点となる初期ユーザーは自然に集まる。最近の Twitter サービスでの日本国内ユーザーの増え方等を見ていても、それを強く感じる。全く宣伝等も無いし、米国製で日本語対応は弱い新アプリだが、ネットのクチコミで急速にユーザーが増えている。以前 Orkut が十分な日本語化を行う前に mixi が登場し成功した様に、Twitter もまた日本市場対応スピードを上げないと、国内で Twitter の良い部分だけを真似するサービスは必ず登場してくる事だろう。クチコミ・ビジネスモデルは、簡単に国境・言語を越えるが、本格サービス立ち上げの為には国内の潜在ニーズを見極めたカスタマイズのタイミングやスピードが極めて重要だ。そして、その潜在ニーズに最も敏感なのが、著名ブロガー。彼らのニーズに響くサービスの早期提供こそが、第一義、となる。ブログ界隈のビジネスが注目されている今だからこそ、謙虚に基本に立ち返る事が大切だと思う、今日このごろ。
[いいですね] 超、同感です。
投稿情報: fumi | 2007/04/08 11:35
fumi さん - この感覚って、6ヶ月〜1年以上ブログを続けていると、なんとなく身に付いて来ますよね。Team 内では、この初心を忘れず、各種プロジェクトを進めていきましょう!
投稿情報: digitalbear | 2007/04/08 11:38
[いいですね] 最近のクチコミブームでいろいろと考えていたところ。
基本に立ち返ること、大切ですね。
投稿情報: kwmr | 2007/04/08 14:04
kwmr さん "If you buidl it, he will come." となる様な、誰が見ても良さがわかるサービスの構築の基本は、シンプルさの中にあるのかもしれないですね。Twitter を見ているとそれがわかる気がします。
投稿情報: digitalbear | 2007/04/08 15:47
[いいですね]
マーケ・セールス担当はメディア(媒体)の枠を販売するという感覚に陥るのかもしれませんね。アルファーブロガー=ユーザー数多い=束ねるともっと多い=認知効果が高い みたいな思考自体を考え直さないといけないと思います。
投稿情報: Eric | 2007/04/08 19:55
Eric さん 確かに、その延長の考えからの発想でもあるのかもしれないですね。自律的で、増殖するロング・テールメディアへの対応は、これまでとは根本的に違う、創造的手法で行う必要がありますね。
投稿情報: digitalbear | 2007/04/08 21:07
[いいですね] 本当そのとおりですよね。「束ねろ!」とよく言われるのですが、嫌です。と断ってます(w
投稿情報: mr.29man | 2007/04/12 11:25
渡辺さん Autonomous Media (自律的なメディア)で、恣意や間違いをすぐにあぶり出すゆるいが鋭い連結を見せてる書き手たちだからこそ、ビジネスを本気でしたい方々はフェアかつオープンに正面から向き合う事が大切なのでしょうね。
投稿情報: digitalbear | 2007/04/12 13:55
[いいですね]
投稿情報: takeshi kouno | 2007/04/13 00:28
[いいですね] 激しく同意します。
投稿情報: ringo134 | 2007/04/16 14:24